アレルギー性鼻炎治療のアルゴンプラズマ凝固法とは
アレルギー性鼻炎の治療法のアルゴンプラズマ凝固法について教えてください。
男性/30代
2022/01/28
これまで肝臓手術など消化器外科の分野で、病変の凝固や止血に使われてきたアルゴンプラズマ(電気メスの一種)を、花粉症などのアレルギー性鼻炎の治療に利用したのがアルゴンプラズマ凝固法です。
アレルギー性鼻炎の症状は、主に鼻の中の下鼻甲介という場所で起こります。この下鼻甲介に、アルゴンガスと高周波電流を合わせたアルゴンプラズマを流して、アレルギー反応を起こす部分の粘膜を凝固させます。これにより症状を起こさせないようにしたり、軽減させたりする効果が期待できます。
治療は、鼻の中に麻酔をした後、アルゴンプラズマで下鼻甲介を焼灼します。焼灼時間は10分ほど(ただし麻酔の時間を含めて終了までには1~2時間くらい)で、痛みや出血はほとんどありません。
焼灼後、鼻の中にかさぶたができるので、治療前より鼻づまりが悪化したと感じることもあります。ただ、1カ月ほどでかさぶたはなくなり、鼻の通りはよくなります。この間、週1回ほどの通院が必要になります。
1回の治療で1~2年間は効果が続くといわれ、症状が悪化した場合は、再度治療を行うことができます。なお、アルゴンプラズマ凝固法は健康保険適用の治療法です。
一般的に、アルゴンプラズマ凝固法の効果は高く、鼻づまりでは約90%、鼻水では約80%、くしゃみでは約70%の方に症状の改善がみられるとされています。
特に鼻づまりの症状が強い人や、薬が飲めない、薬が効きにくい人に適していると考えられます。
ただし、心臓ペースメーカーを装着している方など、この治療が受けられない場合があります。また、鼻の左右を分ける壁の曲がりが強い鼻中隔彎曲症の方は、治療の効果があまり得られないこともあります。
さらに、くわしく知りたいときには、かかりつけ医や医療機関に相談されるとよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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