胃がんリスクを調べる「ABC検診」って何?

2022/01/28
胃がんのリスクを調べる、ABC検診というものがあると聞きました。どのようなものですか?
この質問への回答
保健同人フロンティアメディカルチーム
ABC検診とは、将来、胃がんになるリスクを調べる検査のことで「胃がんリスク検診」ともいいます。
血液検査によって、胃がん発生に大きくかかわっていると考えられる「ピロリ菌感染の有無」と、ピロリ菌感染による「胃粘膜の萎縮の程度」の両方を調べ、胃がんリスクを判定します。ピロリ菌に感染すると、胃粘膜の萎縮が進み、胃がんが発生しやすくなるためです。
ピロリ菌の感染はピロリ菌(Hp)抗体検査で、胃粘膜の萎縮の程度は胃から分泌されるペプシノゲンという物質の血液中濃度を測定するペプシノゲン検査でわかります。
ABC検診の結果は、胃がんの危険度が極めて低いA群(ピロリ菌の感染がなく、胃粘膜が健康な状態)、B~D群(ピロリ菌に感染、または過去に感染して、胃粘膜に萎縮のある状態)の4つに分類され、A、B、C、Dの順にリスクは高まります。
検査結果に応じ、リスクがある場合には、ピロリ菌の除菌や胃がんの存在を確かめる精密検査(内視鏡検査など)などが必要になります。
ただし、ABC検診は胃がんそのものを見つける検査ではありません。胃がんになるリスクが高い人を見つけ出し、リスクに応じて、ピロリ菌の除菌や内視鏡検査などを受けることで、胃がんの予防、早期発見、早期治療に結びつけることを目的としています。


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