せきが止まらず、せきぜんそくと診断された
かぜの後にせきが止まらず、再度受診したところ、せきぜんそくと診断されました。せきぜんそくの原因と診断、そして治療について教えてください。
男性/30代
2021/12/21
せきぜんそくは、通常のぜんそくで起こる「ゼーゼー」という呼吸音(喘鳴:ぜいめい)や呼吸困難の症状がなく、たんがほとんど出ない空咳(咳嗽)が長く続く病気です。
せきぜんそくは、気管支のウイルス感染やいろいろなアレルギー反応によって、気管支が過敏になって起こると考えられています。寒さや運動、飲酒、たばこの煙、精神的な緊張などがきっかけとなって、せきが出ます。ただ、原因を特定できない場合もあります。また、せきぜんそくの場合、胸部X線撮影や胸部CT撮影、呼吸機能検査、聴診では異常が見つかりません。
日本呼吸器学会の「咳嗽に関するガイドライン」では、せきぜんそくに対して、7つの診断基準を設けており、すべてを満たすと、せきぜんそくと診断されます。
1)喘鳴を伴わない咳嗽が8週間以上持続する。
2)喘鳴、呼吸困難などのぜんそくの既往を認めない
3)8週間以内に上気道炎にかかっていない
4)気道過敏性が必要以上に高まる(亢進する)
5)気管支拡張薬が有効
6)咳感受性は亢進していない
7)胸部X線で異常を認めない
また、せきぜんそくはぜんそくの前段階とも考えられていて、そのままにしておくと3割ほどがぜんそくに移行することがあります。せきの症状が長引いている場合は、呼吸器専門医に相談することをおすすめします。
せきぜんそくには、通常のせき止め薬では効果はあまり期待できません。治療には、ぜんそくの治療薬である気管支拡張薬のβ2刺激薬やテオフィリン薬などを使用します。また、長期間せきが続く場合に、吸入ステロイド薬を使う場合もあります。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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