更年期障害と思われる妻への接し方
もともと穏やかでやさしかった妻が、最近はささいなことで怒り出し、イライラするようになりました。落ち込んでいるように見えることも多く、動悸などの症状にも苦しんでいる様子です。このような症状は更年期障害によるものなのでしょうか。また、妻に対して、どのような接し方をすればいいのでしょうか。
男性/50代
2021/12/21
今まで問題なくコミュケーションをとれていた妻が、人が変わったように怒りっぽくなってしまったら、「いつもと同じように接しているのに、なぜ怒り出すのか」と戸惑ってしまうことでしょう。
更年期とは、一般的に45歳から55歳にかけての期間のことで、女性の場合、閉経を境目とした前後の期間を指します。この時期のホルモンバランスの乱れが、身体的にも精神的にも不調をもたらします。代表的な症状として、落ち込みや不安、イライラ、めまいや動悸などが現れます。「更年期は必ず起こる不調だから」と軽視せず、さまざま形であらわれる症状について、正しく理解しようとする気持ちが大切です。
その上で、奥さまの日頃の変化を敏感に感じとり、不調のサインを見逃さないように気をつけましょう。「毎日できていた家事ができない」、「イライラすることが多い」などの変化に気づいたら、放置せず「調子が悪いようだけど大丈夫?」と声をかけてみてください。せっかく気づいたのに、言葉にしなければ伝わりませんし、無視されることはつらいものです。
また、「それは更年期障害だから病院に行ったほうがいい」などといきなり病人扱いするような言い方は避けましょう。苦しさをわかってもらえないまま、更年期障害だからと片づけられてしまうこともまた、奥さまを傷つけることになります。奥さま自身、初めて体験する症状に戸惑い、一人で抱え込み、悩んでいる可能性もあります。
また、イライラして機嫌が悪いのは、奥さま本人のせいではなく、病気が原因なのだと考えて接することも大切です。「この年代になると、誰にでも起こりうること」という考えをもって、奥さまの不安を受け止めましょう。
一方で、「更年期障害だから、いずれは治まるもの」と決めつけて放置してしまうことは危険です。うつ病の可能性を見逃し、悪化させる危険性もあるため、細心の注意が必要です。
実際、家庭を守る主婦の方々には、毎日やらなくてはいけない雑事がたくさんあります。奥さまは、つらい症状を抱えながら「家事や子育ては自分がこなさなければ」というプレッシャーや、「きちんとできなくて申し訳ない」という罪悪感に苦しんでいるかもしれません。その気持ちをいたわり、「掃除は毎日しなくていいよ」、「食事は作らなくていいから、たまには外食にしよう」など、具体的な言葉で、ねぎらいの気持ちを表してみましょう。
女性にとって更年期とは、今後いかに健康に過ごしていくかを考える、人生における大切な節目ともいえます。この困難を乗り越えるためには、夫の理解とサポートが重要な役割を果たします。夫婦二人が協力し合うことで、今後の夫婦関係を良好に保つことができるのではないでしょうか。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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