腫瘍マーカーの数値が基準値より高い。がんなのか心配
健康診断で受けたCEA検査の結果が基準値より高く、再検査を予定しています。がんなのではと心配しています。
男性/30代
2021/12/21
私たちのからだは、どこかに腫瘍ができると、血液中や尿や便など排泄物中のタンパク質や酵素などの特別な物質が増えます。その特別な物質を測定するのが腫瘍マーカー検査です。腫瘍マーカーは、がん細胞が産生する物質を血液で測定します。腫瘍マーカーの代表例であるPSAは、男性の前立腺腫瘍のマーカーとして広く普及しています。ほかに消化器系腫瘍や婦人科系などの腫瘍マーカーがあり、がん治療の評価や治療後の経過観察として治療の場で活用されています。
そのほか、健康診断や人間ドックでがんの発見目的でも検査が実施されています。健康診断などで受けた腫瘍マーカー検査の結果が基準値を外れたときは、腫瘍の可能性も考えられますが、炎症など腫瘍以外が原因となっていることもあります。腫瘍マーカーの検査結果が「基準値を外れる=腫瘍がある」ということではありません。腫瘍があったとしても、悪性・良性の区別や、臓器の特定もできません。
CEAは消化器系の腫瘍マーカーで、人の大腸粘膜でも産生されていますが、通常、CEAは健康な状態のときは血液からは検出されません。一般に、大腸、胃、肺などに腫瘍がある場合に数値が高くなりますが、肝炎や肝硬変、胃潰瘍などの良性の消化器疾患、糖尿病、喫煙などでも高値を示すことがあります。
がんの発見目的で腫瘍マーカー検査を受けて、基準値から外れた場合、腫瘍のほかにも多くの可能性があるため、結果について再検査や精密検査の指示があれば、医療機関を受診し、医師と相談しましょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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