硝子体出血

しょうしたいしゅっけつ

最終編集日:2023/1/24

概要

硝子体は、眼球の内部の大部分を占める無色透明なゼリー状の組織です。99%は水でできていて眼球の球体を保っています。硝子体出血は、眼球内のどこかで出血し、漏れ出た血液が硝子体にたまっている状態をいいます。透明な硝子体に血液が混じると硝子体が濁って、視力が低下したり視野に障害が生じたりします。軽度であれば硝子体出血自体は自然に回復しますが、症状によっては硝子体を切除する手術が必要な場合もあります。

原因

硝子体出血は、別の病気が原因となって生じることがほとんどです。よくみられるものとしては、糖尿病や動脈硬化から起こる糖尿病性網膜症のほか、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性などによって新たにできた異常なもろい血管(新生血管)からの出血が挙げられます。このほか、網膜裂孔や加齢による後部硝子体剥離、外傷などが原因となります。

硝子体出血(糖尿病網膜症)
硝子体出血(糖尿病網膜症)

症状

硝子体は本来、無色透明で光を通しますが、硝子体出血を発症すると血液が濁り、光が網膜まで届きづらくなります。このため、視野が欠ける、ものがかすんで見える、視力の低下といった障害が生じます。また、赤血球の粒が影のようになって、黒い点が見えたり、ごみが浮いているように見えたりする飛蚊症をひきおこします。

検査・診断

検査によって出血の原因や出血の程度などを調べます。まずは視力検査で視力を、眼底検査で出血の状態を確認します。出血量が多い場合は超音波(エコー)検査を行います。このほか、網膜の状態をみる網膜電図検査(ERG)、黄斑部の程度を調べる光干渉断層計(OCT)などを必要に応じて行います。

治療

硝子体出血は徐々に吸収されて回復することがあります。このため、出血が軽ければ経過観察をし、出血の原因となった病気の治療が優先されます。出血の量が多いときや、網膜剥離などの原因となった病気の治療のために、レーザー治療、硝子体手術などを行う場合もあります。

セルフケア

予防

栄養バランスのよい食事、適度な運動、十分な睡眠といった健康的な生活を心がけ、硝子体出血の原因となる糖尿病や動脈硬化などの疾患にかからないように気をつけることが予防につながります。

監修

井上眼科病院 院長

井上賢治

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