皮膚そう痒症

ひふそうようしょう

最終編集日:2022/8/29

概要

発疹などはっきりとした皮膚の病変がみられないにもかかわらず、強いかゆみがある状態を皮膚そう痒症といいます。かゆみが全身の広い範囲に現れる汎発性皮膚そう痒症と肛門の周囲や外陰部など一部のみにかゆみが起こる限局性皮膚そう痒症に分かれます。多くは皮膚の乾燥が原因です。肌の老化によって水分や皮脂を保つ機能が衰えた高齢者のかゆみは「老人性そう痒症」ともいいます。内臓の病気がかゆみを起こしている場合や服用中の薬が原因となっているケースもあります。乾燥が原因の場合は保湿剤や抗ヒスタミン薬による治療が行われます

原因

全身がかゆくなる汎発性皮膚そう痒症の原因は、皮膚の乾燥、内臓の病気、飲んでいる薬によるものの3つが考えられますが、原因が不明なこともあります。

限局性皮膚そう痒症の原因には、尿道狭窄、前立腺肥大症、腟カンジダ症、腟トリコモナス症などの病気や便秘、下痢、脱肛、痔、ウォシュレットの使用などがあげられます。

また、とくに原因がなく精神的なストレスなどによって発症するケースもあります。


症状

皮膚に明らかな発疹がないにもかかわらず、強いかゆみがあります。かゆみは持続性または発作性で起こり、睡眠が障害されるほど強いものもあります。ふとんに入りからだが温まるとかゆみが強くなる傾向があります。

検査・診断

問診や視診により確定します。多くは加齢による皮膚の乾燥が招く良性の病気ですが、かゆみの裏に内臓系の病気が隠れていることもあります。腎疾患、肝疾患、糖尿病、悪性腫瘍、薬剤などが原因と考えられる場合は、血液検査やX線検査(レントゲン)などが必要になります。

陰部のかゆみについては、クラミジア、トリコモナスやカンジダなどの感染症の検査を行うこともあります。


治療

原因となる病気がある場合には、その病気の治療を行います。

皮膚の乾燥、ドライスキンが原因の場合は乾燥を予防するための保湿剤を使います。かゆみを抑える抗ヒスタミン薬の飲み薬などを用いたり、さらに強いかゆみには外用ステロイド剤を塗ったりします。


セルフケア

療養中

かゆみは、適切なスキンケアで緩和することができます。日常的に皮膚の乾燥を防ぎ、保湿を心がけることが大切です。

●生活環境の改善対策

・リラックスできる時間をもつようにしましょう。

・良質な睡眠をとりましょう。

・栄養バランスを考えた食生活を心がけましょう。

・常に乾燥対策は必要ですが、とくに冬季は気をつけましょう。

・下着など肌に直接触れる衣服には、低刺激性で肌にやさしい素材(木綿など)を選びましょう。

・入浴は熱すぎるお湯を避け、長くつかるのも避けましょう。湯温は40℃から41℃が目安です。ナイロンタオルなどでゴシゴシ洗わず、刺激の少ない素材のタオルでやさしくなでるように洗いましょう。石けんも使いすぎないようにしましょう。

・入浴後は保湿クリームなどを塗りましょう。

・香辛料を使った料理やカフェインを多く含む飲料、アルコール飲料など、刺激物の過剰摂取を避けましょう。


また、精神的要因も皮膚そう痒症に影響を与えます。ストレスを解消することで症状が緩和されることがあります。


監修

関東中央病院 皮膚科 部長

鑑慎司

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