白血球数と気になる病気の関係

最終編集日:2022/4/10

血液の成分の1つである白血球は、異物の侵入から体を守る働きを担っています。全身と密接に関係し、また、各種の刺激によっても影響を受けやすいため、体の状態や病気の有無で数や状態が変化します。ここでは、気になる病気との関係を取り上げます。


まず、白血球が増加する病気としてよく知られているのが白血病です。いわゆる「血液のがん」で、白血球や赤血球、血小板が作られる過程で何らかの異常により、がん細胞が血液や骨髄の中に増えてしまう病気です。ほかに、細菌感染症やがん、心筋梗塞、外傷、ストレスなども白血球を増加させる原因になります。


逆に白血球数が減少する要因としては、ウイルス感染症、薬の影響、放射線照射、膠原病(こうげんびょう)などがあり、かぜなどでも一時的に低下することがあります。また、再生不良性貧血などの血液疾患が疑われることがあり、その場合は他の血液検査の項目の異常や、何らかの体調の変化も同時に認められるのが一般的です。


白血球数を含め、あらゆる検査値は、一定の幅を持って基準値(または正常値)が設けられています。健康な状態でも基準値の幅から外れる人や、もともと体質的に少ない(低い)、または多い(高い)人がいること、さらに同じ人でも1日の中で数値が大きく変動することがあるからです。


そのため、白血球数の増減だけで病気や原因を特定することはできません。基準値から多少外れている程度ならあまり神経質にならなくてもよいでしょう。心配なら、かかりつけの内科などで必要な検査を受け、病的なものでないことを確認しておくと安心です。


監修

保健同人フロンティアメディカルチーム

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