異物を飲み込んだ
最終編集日:2024/1/19
概要
子どもが異物を飲み込んでしまうトラブルは頻繁に起きていて、飲み込んだ物によっては命の危険にもつながるケースも少なくありません。周囲の大人は、日頃から十分に注意する必要があります。誤って飲み込みやすいものには、たばこ、化粧品、石けん、洗剤、殺虫剤、文房具、硬貨、ボタン型電池、薬などがあります。
まず子どもの状態を確認します。意識がはっきりしていて、飲み込んでからあまり時間が経っていない場合は吐かせることも必要です。吐かせてもよい異物はたばこ、化粧品、医薬品、シャンプー、石けんなどです。
・水か牛乳を体重1kgにつき10mLぐらい飲ませる
・寝かせて、顔を横に向け、指やスプーンなどでのどの奥を刺激して吐かせる
また、クリップや画びょうなど小さな固形物を飲み込んだときは、口のなかをのぞいて見えるかどうかを確認します。取れそうな位置なら、ゆっくりつまみ出してください。のどの奥に入ってしまった場合は無理をせず救急病院に連れて行くか、救急車を呼び、処置をしてもらうことが必要です。
飲んだ物がわからない、ぐったりして意識がはっきりしない、けいれんを起こしている、ショック状態になっている、強い酸性やアルカリ性の液体、ガソリン、灯油などを飲んだ場合は、嘔吐物で窒息したり誤嚥したりする危険性があるので吐かせてはいけません。すぐに救急病院に連れて行くか、救急車を呼びましょう。
受診の目安
救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診
・ぐったりして意識がはっきりしない
・けいれんを起こしている
・ショック状態になっている
・強い酸性やアルカリ性の液体を飲んだ
・呼吸が苦しそうだ
医療機関を受診
・異物を吐かせることはできたが声がかすれている
・翌日、嘔吐や下痢症状が出た
様子をみる
・すぐに吐き出した
・飲んだ量が少なかったので異常はない
・元気も食欲もある
セルフケア
異物を飲み込んでしまった場合は、何を飲み込んだかによって対処が異なります。自己判断は危険なケースがありますので、かかりつけ医に相談する、救急病院に連れて行く、救急車を呼ぶなどの対応が必要です。
また、化学物質や薬品、動植物の毒に関しては「中毒110番」に相談することもできます。
・大阪中毒110番(365日/24時間対応)
・つくば中毒110番(365日/9:00〜21:00対応)
・タバコ専用電話(365日/24時間対応)
監修
川崎医科大学 小児科学教授
中野貴司
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