多発性骨髄腫の治療はどのように進める?
多発性骨髄腫の治療にはどのような方法がありますか? 全体的な流れを教えてください。
この質問への回答
福岡ハートネット病院
井林雄太
多発性骨髄腫の治療は、患者さんの年齢や全身状態、病気の進行度によって異なります。
まず、症状がない「くすぶり型」の場合や進行が緩やかな場合には、すぐに治療を開始せず、定期的に経過を観察する「無治療経過観察」が行われることがあります。
治療が必要と判断された場合は、薬物療法が治療の中心となります。プロテアソーム阻害薬(異常な細胞内のタンパク質分解を妨げる薬)、免疫調節薬(免疫の働きを調整して骨髄腫細胞を攻撃する薬)、ステロイド薬などを組み合わせた多剤併用療法を行います。近年は、ダラツムマブなどの抗体薬(骨髄腫細胞を狙い撃ちする薬)も広く使用されるようになっています。
治療の大きな分かれ道は「造血幹細胞移植」が可能かどうかです。65~70歳未満で全身状態が良好な人には、大量の抗がん剤を使った後に自家造血幹細胞移植(患者さん自身の造血幹細胞を事前に採取し、大量化学療法後に戻す治療)を行うことで、より長い効果が期待できます。
また、骨の痛みや骨折を予防するために骨修飾薬(デノスマブなど)の投与、放射線療法、整形外科的治療を併用することもあります。腎障害がある場合には、透析などの対症療法が行われることもあります。
再発した場合は、初回治療とは異なる薬剤の組み合わせで治療を継続します。治療は長期にわたることが多いものの、新しい治療法の登場により、以前に比べて良好な経過が期待できるようになっています。不安なことがあれば、主治医に遠慮なくご相談ください。

みんなの
歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談※が利用可能

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。