婦人科検診で子宮筋腫が見つかった。どんな病気?
婦人科検診で子宮筋腫が見つかり、再検査をすることになりました。子宮筋腫という言葉は聞いたことがありますが、実際、どんな病気なのでしょうか?
この質問への回答
みんなの家庭の医学メディカルチーム
子宮筋腫は、子宮を形づくっている平滑筋という筋肉にできる良性の腫瘍です。悪性化の頻度は低く、0.5%以下とされています。発生する場所によって、次の3つに分けられます。
●漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)
子宮の外側を覆う漿膜の下に発生し、子宮筋腫の約10~20%を占める。外側に増大するため、大きくなりやすい。
●筋層内筋腫
子宮壁をつくる子宮筋層内に発生し、多発しやすい筋腫。もっとも頻度が高く、約70%を占める。
●粘膜下筋腫
子宮の内側を覆う子宮内膜の下に発生し、約5~10%を占める。子宮の内側に増大し、症状がもっとも重い筋腫。
発症には女性ホルモンのエストロゲンがかかわっています。そのため、ほとんどの筋腫は閉経後に縮小します。多くは無症状で、婦人科検診で初めて指摘されるケースも珍しくありません。
子宮筋腫は、問診、内診、超音波検査でおおよその診断がつけられます。どのような検査をするかは医師が判断し、必要によりMRI検査などが行われる場合があります。画像所見が典型的な子宮筋腫の像でない場合などは、子宮肉腫や卵巣腫瘍、子宮腺筋症などとの鑑別が必要です。
子宮筋腫の治療は、無症状で筋腫がこぶしくらいの大きさまでなら、半年から1年に1度、定期的に筋腫の状態を経過観察します。無症状のまま閉経を迎えて筋腫が縮小し、治療が不要となるケースも珍しくありません。
積極的な治療が必要となるのは、筋腫が大きい、貧血や月経困難などの症状が強いなどの場合で、薬物療法や手術が考慮されます。症状や妊娠・出産の希望、年齢などを考慮して治療法を選択します。
再検査の際は、予約が必要かなどを事前に医療機関に確認し、受診時に検診結果を持参されるとよいでしょう。

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