親の物忘れの原因は加齢なのか初期の認知症か

男性/50代
2025/04/27

80代の父親が、約束していたことをまったく覚えていなかったり、同じことを何度も話したりするなど、物忘れのような様子が頻繁にみられます。加齢のせいなのか、それとも軽い認知症ではないかと気になっています。家族としてどう対応したらよいでしょうか。

この質問への回答

保健同人フロンティアメディカルチーム

人間の脳は、年齢を重ねるごとに次第に機能が低下し、物忘れが多くなります。これは、誰にでも起こる生理的な現象です。

認知症では、脳の神経細胞が何らかのダメージを受けることで病的な物忘れが現れ、日常生活や社会生活に支障をきたすようになります。加齢に伴う変化と、認知症の初期症状を見極めることは難しいものの、家族が認知症に気づくサインとして以下のような症状があげられます。


●物忘れ:同じことをくり返したり、何度も同じことを聞く。置き忘れや探し物が増える

●見当識障害:現在の時間や日付、今いる場所がどこかわからない

●理解力と判断力の低下:つじつまの合わない話、脈絡のない会話を続ける

●人格の変化:怒りっぽくなる、意欲や自発性の低下、興味を持っていたものに無関心になる、不安感が強くなる、など

●生活面の乱れ:夜眠らないなど睡眠リズムの変化、身だしなみに気を使わない、同じ物を買い込む、趣味の活動に参加しない、約束の時間をよく忘れる、錠剤が大量に余るなど服薬管理ができない、など   


物忘れが加齢によるものか、認知症の徴候なのか、ご家族では判断がつかないことも多いため、まずはかかりつけ医に相談されるのがいいでしょう。認知症が疑われる場合、かかりつけ医のもとで治療ができるかもしれませんし、状況によっては専門医を紹介してもらえるでしょう。

お父様自身が気づいていない症状もあるかと思いますので、受診時に家族が付き添い、医師へ直接伝えることをおすすめします。いつごろから日常生活に変化が見られるようになったのか、現在はどんな状態で生活しているのか、家族が困っていることなどを詳しく医師に伝えられるとよいでしょう。


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