子どもの足が赤く腫れているのは蜂窩織炎？

蜂窩織炎（ほうかしきえん）は蜂巣炎（ほうそうえん）とも呼ばれ、皮膚の真皮とその下にある皮下脂肪に細菌が侵入し、炎症をひき起こす感染症です。皮膚の小さな傷から菌が入ることで起こる場合と、毛穴から菌が入って毛嚢炎などが起き、炎症が深部に拡大して生じる場合があります。

手にも足にも出ますが、とくに足に出ることが多いようです。境目がはっきりしないような腫れや赤みで始まって、次第に周りに広がります。部分的に熱を帯び、痛みを伴います。また、感染部位に近いリンパ節が腫れることも多々あり、リンパ節炎やリンパ管炎を伴う場合もあります。

症状が強いときはズキズキと痛く、重症化すると、頭痛や悪寒、発熱、関節痛などの全身症状が出る場合があります。

一般的な治療は、原因菌に効果がある抗菌薬を投与します。通常、ブドウ球菌と連鎖球菌のどちらにも効果のある抗菌薬が使用されます。個人差がありますが、治療期間の目安は5～14日間です。

お子さんの皮膚の症状が改善しない場合は、原因の確認と適切な治療を受けるために、皮膚科または小児科を受診されるとよいでしょう。