白内障の手術を受けることに不安を感じている

白内障は、初期の状態では点眼薬で進行を遅らせることが可能と考えられていますが、濁ってしまった状態を元に戻すことができないため、手術で眼内レンズを挿入するのが通常の方法です。

一般的に、術後に合併症が起こる可能性は低いのですが、ごくまれに炎症や視力への影響、また白内障が進行している場合はレンズを支える土台に問題が出ることもあります。このようなリスクは、目のほかの病気（緑内障など）がある場合に起こる可能性が高くなるようですが、通常は起こりにくいと考えられます。

術後には、炎症を防ぎ、合併症を予防する目的で、抗菌薬や抗炎症薬などの目薬が一定期間処方されます。このような治療を続けることで、早期から良好な状態を得ることが可能となります。

ある報告によると、失明などの重篤な合併症につながる確率は、0.05％未満です。また1割弱の人が術後数年を経過すると眼内レンズが混濁することがありますが、この場合にはレーザー治療という方法があります。

術後の視力は、個人差はあるものの通常2～3日で回復し、遅くとも1～2週間後には見えてくるのが一般的です。

術後の注意としては、細菌感染を防ぐため衛生状態に気を付け、目を強く閉じたり、圧迫しないことです。また、温かい涙が出たり、目の充血が続いたり、突然充血する、見えにくくなるなどの症状が現れたときは、医師に早めに相談をしてください。

白内障の手術について、不安なことがあるようでしたら、納得のいくまで主治医の説明を受けてみてはいかがでしょうか。不安や疑問に思うこと、現在の目の状態、手術を受けた場合のメリットやデメリット、術後の経過や見通しなどについて、事前に医師とよく相談することをおすすめします。相談したいことをメモなどにまとめて聞くのもよいでしょう。