Question

肩の痛みが続く。受診をやめる適切なタイミングは?

腕を後ろに回すと痛く、整形外科に半年ほど通っています。治療前よりはよくなりましたが、最近はリハビリをしても症状に変化がありません。これ以上リハビリをしても回復が見込めない場合、どのタイミングで受診をやめたらいいでしょうか?

女性/40代

2024/07/31

Answer

長引く肩の痛みがあり、症状の回復が限界と感じる場合の、一般的な整形外科領域での診療の進め方についてですね。


肩の痛みが長引くようなときは、肩関節の炎症、石灰沈着による腱板の炎症、腱板の断裂などが原因として考えられます。40代以降の女性にとくに多いのは、肩関節の炎症や腱板の炎症によるものです。


肩関節の炎症であれば、自然に痛みがおさまることもありますが、痛みをがまんしていると、日常生活に支障が出たり関節の動きが悪くなったりすることがあります。痛みが強く現れている場合には安静を保ち、炎症と痛みを抑える薬の服用や注射が効果的と考えられています。

これらの方法でよくならず、生活に支障を感じる場合には、手術がすすめられることもあります。


石灰沈着による腱板の炎症が原因の場合、激痛があるため、注射により石灰を吸収する方法がよく行われます。また、痛みが強いときには前述と同様に、安静を保って、炎症と痛みを抑える薬の内服、副腎皮質ホルモンや麻酔を使った注射が有効と考えられています。

ほとんどは上記のような方法で症状が改善されますが、石灰が沈着すると、肩関節が動くたびに痛みを感じ、炎症が続く場合もあります。痛みが強く、生活に支障をきたすほど肩を動かすことがつらい場合は、手術で石灰を取り除く処置が行われることもあります。


いずれの場合も痛みがやわらいできたら、ホットパックや入浴などで温めたり、関節が固まらないようにリハビリを行って筋力をつけていきます。


ただし、加齢や長年の生活習慣に起因した症状である場合には、対症療法を行い、症状と折り合いをつけることが治療の目標(ゴール)となることもよくあります。

とはいえ、症状がこれ以上回復しないからといって、自己判断で治療をやめてしまうことはおすすめしません。主治医に、症状が比較的落ち着いているので通院をしばらくやめて様子をみてよいか、その場合のセルフケア(運動や生活上の注意など)や、どのような状態になったら通院を再開したらよいのかなどを相談する方法もあると思います。

何となく行かなくなってしまうと、再受診がしづらくなってしまうこともありますので、まずは主治医に今のお気持ちを率直に伝えてみるのはいかがでしょうか。


回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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