前頭側頭型認知症について
80代の母が前頭側頭型認知症と診断されました。性格や行動が以前と変わってしまい、落ち着きもなくなり、会話も成立しない状態です。どう対処していいのかわからず、毎日、戸惑っています。
女性/60代
2024/07/23
前頭側頭型認知症(ピック病:FTD)では、脳の一部である「前頭葉」や「側頭葉前方」に委縮がみられます。
主な症状として、身だしなみに無頓着になるなどの社会性の欠如、相手に対して遠慮ができないなど感情の抑制が効かなくなる、いつも同じ道順を歩き続ける、毎日同じ料理を食べるなど同じ行動を繰り返す、他人に共感できなかったり感情移入ができないなど感覚が鈍くなる、相手に言われたことをオウム返しする、限られた言葉しか使えなくなり自発的な言葉が出にくくなる、などが現れます。
これらは前頭側頭型認知症に特徴的な症状で、ほかの認知症(アルツハイマー型認知症、血管性認知症など)ではみられません。
これらの症状を理解し、受け止めることが大切になってきます。
毎日のように、急に外出するなど、同じ行動の繰り返しを好むので、例えば、平日はデイサービスを活用し同じ施設で過ごすようにする、散歩の時間を決めるなど、行動をうまくコントロールしたり、お母様の意思を尊重したスケジュールを立ててあげるとよいかもしれません。
しかし、前頭側頭型認知症は、対応が難しい症状が多いため、家族による介護は負担が非常に大きなものになると思われます。
そのため、一人で抱え込まないことが大切です。専門医や地域包括支援センター、担当のケアマネジャーなどの介護のプロの力を借りることや、家族会など同じ境遇の人と情報を共有したり、連携していくことも、問題解決やストレス解消には必要と思います。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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