周囲の人とすぐにもめてしまう
職場でもプライベートでも、周囲の人とすぐにもめてしまいます。最初は仲良くしていても、しばらくすると関係が悪化し、相手から絶交されたり遠ざけられてしまいます。何人かに自分の悪かったところを聞いてみましたが、自分ではそのような振る舞いをした認識がなく、なぜいつもこうなってしまうのか悩んでいます。この性格だと信頼できる友人もできず、孤独でやり切れません。原因は私の性格でしょうか? それとも精神的な病気でしょうか?
女性/40代
2023/09/12
自分でははっきりとした理由がわからないままに、周囲の人との関係が悪くなってしまうのはつらいことですね。それでも原因を探ろうと、自分の悪かったところを相手に聞くなど努力してきた様子です。すでに関係が悪化した相手に尋ねるのは、非常に勇気が必要だったことでしょう。同じことを繰り返したくないという、ご相談者の強い思いが伝わってきました。
ただ、ご自分では、指摘されたような振る舞いをした認識がないとのこと。この点が大きなポイントであると思いました。
「した認識がない」ということは、ご自身の言動の意図と、相手の受け取り方が違っていたのだと思いますが、いかがでしょうか。例えば、やせている体型の人に、ほめ言葉のつもりで「やせていますね」と言ったけれども、相手はやせていることを気にしていて傷ついたとします。その場合、言ったほうには相手を傷つける意図はなくても、相手は不快な思いをしたことになります。
このように、自分にはそのつもりはなくても相手を不快にさせることは誰にでも起こり得るのですが、ご相談者の場合はその頻度が少し高いのかもしれません。まずは相手に確認できた「自分の悪かったところ」について、具体的に自分が何をして、相手がどう感じたのかを整理してはいかがでしょうか。それぞれのエピソードは異なっていても、自分の意図と相手の受け取り方に大きな違いがある点は、共通しているのではないでしょうか。人間関係を円滑に築くためには、この違いをできるだけ小さくしていくことが大切だと思います。
そして、これらを振り返るプロセスで何か傾向がみえてこないでしょうか。たとえば、相手のプライベートに踏み込みすぎてしまった、相手の都合や気持ちに配慮できなかったなど、自分のしがちな言動があるかもしれません。仲良くなってくると、慣れもあって相手への遠慮や礼儀が薄れることもありますよね。初めは仲良くできても徐々に関係が悪化する場合、無意識のうちに気遣いをしなくなっている可能性もあります。自分の言動を相手がどう受け取るか相手の立場で考えるよう心がけるとよいと思います。
また、人とのコミュニケーションの取り方については、スキルの部分も大きいので、相手も自分も尊重できるコミュニケーションスキルを学んだり、練習したりすれば、ある程度は習得できるものです。代表的な考え方として「アサーティブ・コミュニケーション」があるので、本を読んだり、講習を受けたりするのも1つです。ただ、自分のコミュニケーションのくせや、相手と構築しやすい関係性のパターンなどは、自分では客観的にみることが難しい面もあります。カウンセリングの場面で、カウンセラーと一緒に検討しながら取り組んでいくのも有効です。
ご相談者が今までの自分の言動を振り返り、変わろうとしているのはとてもすばらしいですね。そう思えた時点で、よい方向に変化する一歩を踏み出していると思います。焦らずに、できるところから少しずつ取り組んでいってくださいね。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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