Question

中心性漿液性脈絡網膜症は経過観察だけ?

右目がぼやける感覚があり、次第に黄色い影が視界に入るようになりました。眼科を受診したところ、「中心性漿液性脈絡網膜症」と診断され、しばらく様子をみていれば治まるといわれましたが、本当に大丈夫でしょうか?

男性/40代

2024/07/04

Answer

網膜はものを見るための神経の膜です。網膜のなかでも最も視力に関係する部分を黄斑といいます。網膜症は、網膜に出血やむくみなどが生じ、その部分の視機能に障害が生じた状態をいい、その原因や経過はさまざまです。

中心性漿液性脈絡網膜症(中心性脈絡網膜症)は、黄班近くの網膜に、栄養分を与える脈絡膜の血管から血液中の水分(=漿液)がにじみ出て、水分が黄斑付近にたまることで、網膜剥離が起きた状態です。原因は不明で、30~50代の男性に多くみられ、片目の発症が多いのですが、両目に発症することもあります。


一般的に、たまった水分が引き、網膜剥離が治ると症状は消失します。ほとんどは良好な経過をたどり、自然に治ることが多いため、しばらく経過観察だけで様子をみます。

ただ、症状が治まったあとに再発することが比較的多いといわれているため、主治医に病後の管理についてよくご相談するとよいでしょう。


一般的なセルフケアとしては、目を労わることや睡眠時間を確保する、規則正しく生活するなどの対処がよいと考えらますが、念のため、次回受診時に主治医にもご相談ください。

目を労わるための習慣としては、パソコン作業などで、近くを見るときは1時間に10分程休憩をとり、遠くを見る、体を動かす、十分な睡眠、目の凝りをほぐす(目の上下の骨に沿って、内側から外側に向かって指で優しく押して血行をよくする)などです。


また、乾燥する時期は症状が出やすいかと思います。加湿器や濡れたタオルなどを干しておくなど、湿度を保つことも有効でしょう。


なお、市販の点眼薬を自身の判断で使用することは、あまりおすすめできませんが、一般的に、防腐剤が入っていない、一度に使いきれるタイプの目薬は目への負担が少ないといわれています。薬局の薬剤師または主治医に相談して、安全に薬を使用しましょう。


回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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