不整脈の症状の悪化を感じる。原因は？

心臓は刺激伝導系というしくみにより、規則正しいリズムで拍動しています。刺激伝導系に障害が起きた場合や、心臓に負担や刺激が加わった場合に、心臓拍動のリズムが狂って、脈が乱れることがあり、これを不整脈といいます。不整脈には持続的なものと、一時的なものがあります。

健康な人でも脈の乱れは起こっており、そのほとんどは心配のない単発性の症状です。例えばコーヒーや喫煙の刺激、あるいは精神的ストレス、過労、加齢などが原因となって不整脈が起こることは少なくありません。心臓に負担がかかると、不整脈が出やすくなりますが、不整脈の原因として最も多いのは、年齢に伴うものや、体質的なものなど、心臓病には関係しないものです。

ご相談者は、最近になって階段の利用時に疲れるなど、不整脈の症状に変化が生じていることから、循環器内科を受診し、今後の経過の見方を医師と相談されることがすすめられます。受診の際は、現在の不整脈の治療が必要かどうか、経過をみることでよいなら、半年に1回など、どのくらいの間隔で受診すればよいか、医師と相談するとよいでしょう。

循環器科での検査には、24時間計測するホルター心電図検査や、運動による誘発心電図などで異常の有無を調べる方法があります。不整脈の種類や重症度が判定でき、心配すべき不整脈かどうかが診断されます。

医師には健診結果のほか、既往歴があるか、いつからどのような症状があるのか、何をしているときに症状が出たのか、どのくらい持続したか、失神や強い息切れなどほかにも症状はあるかなどを伝えてください。受診の際は、診療時間や予約が必要かなどを、事前に確認されることをおすすめします。