平日はやる気が出ず、からだが重くつらい

平日のつらさと、休日の楽しさとの落差がありますね。これにはいくつかの原因が考えられるので状況を整理してみましょう。

まず、仕事の内容は変わっていないとありますが、仕事の量が増えている、あるいは減っているといった変化はないでしょうか。また、職場での人間関係はいかがでしょう。責任や周囲からの期待が増えている（減っている）、または苦手な人がいるといったことはないでしょうか。

意外に思われるかもしれませんが、悪いことばかりではなく、よいと思われるようなことも、ストレスの原因になりうることが知られています。例としては、結婚や進学、昇進などによる状況の変化などがあります。以前とは違う状況に戸惑ったり、ついていけなかったりすることで、いつの間にか、心のエネルギーを消費しているのです。

そのほか、自分では受け流すことができているつもりの小さなことでも、毎日のように受け続けていたり、あるいは、子どものころのつらい体験に似たものを今経験していたりすると、想像以上のストレスになっていることもあります。

思い当たることがあるようでしたら、状況が整理され、自分に何が起きているのか客観的に理解できるだけでも、気持ちが少し楽になるかもしれません。職場でのストレスがあるなら、上司や信頼できる同僚、産業保健スタッフなどに相談しながら、改善に向けて具体的に取り組んでいきましょう。

一方で、からだの健康面もチェックしておきたいところです。男性の更年期症状が、原因不明の意欲低下の背景となっている場合もあります。また、自覚症状がなくてもからだの機能に異常が生じていて、やる気の減退やからだの重さにつながっていることも。そうしたからだの症状は、気の重い出勤日には、より強く不調として感じられることがあります。さらに、一種のうつ病、あるいはうつ状態に陥っていることも考えられます。

からだの問題にせよ、心の問題にせよ、気持ちもからだも重いのであれば、たとえそれが平日だけのことであっても、もしこの状況が続くようなら受診を検討してみてはいかがでしょうか。まずかかりつけの内科などを受診し、からだに異常がないかチェックしてもらいましょう。からだに異常がなくても、不調が続くようなら、心療内科や精神科を受診するのがよいでしょう。