Question

妊活中に抗菌薬は服用できる?

妊活中です。先日、手指にけがをして化膿したため、皮膚科でセフェム系抗菌薬(セフカペン)を処方されました。今のところ妊娠の可能性が否定できないので飲んでよいか迷っています。医師からは妊娠中かどうかなどの質問はありませんでした。どうしたらよいでしょうか?

女性/20代

2024/03/24

Answer

セフェム系抗菌薬(セフカペン)は皮膚科や婦人科領域でよく使われ、妊娠時にも安全に使用できるとされています。薬の胎児や新生児への危険性については「薬剤胎児危険度分類」が用いられます。カテゴリーA、B、C、D、Xに分けられています。


●カテゴリーA:胎児への危険性は証明されず、障害の可能性は最も低い。

●カテゴリーB:動物を用いた試験で危険性は否定されるが、ヒトの妊婦での試験は実施されていない、あるいは妊娠第1期では有害性が証明されない。

●カテゴリーC:動物を用いた試験で有害作用が明らかである。

●カテゴリーD:ヒトの胎児への危険性が明らかに存在するが、特定の状況(重篤な病気でそのほかの安全な薬が使用できない状況など)では使用が容認される。

●カテゴリーX:ヒトの胎児への危険性が明らかに存在し、妊婦または妊娠する可能性がある女性は禁忌とする。


セフェム系抗菌薬はそのうちのカテゴリーBに分類され、胎児への障害の可能性は薄いと判断されています。しかし添付文書(医薬品や医療機器を適切に使用するための基本情報を記した公的文書)では「妊娠または妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること」と、さらに安全性を考慮した内容になっています。これに従うと、妊娠の可能性がある場合は、原則、月経開始日から10日間以外の日は、できるだけ薬を避けることが大切です。


しかし、傷の状態によっては、内服しないことがかえってご相談者や、妊娠していた場合には胎児にもマイナスになることもあります。医師が内服したほうがよいと判断した場合には、服用を提案されると思います。そのときにはしっかり説明を聞いて、疑問や不安を解消し、納得のうえで使用することが必要です。再度、皮膚科の医師に相談してみてください。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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