高血圧で服薬中。改善のための食事と水分のとり方
高血圧症で薬を飲んでいます。自宅では薄味にしていますが、社食の味付けが濃いめで塩分が多くなりがちなこと、食事のときに十分な水分摂取ができていない気がすることなど、いろいろと不安材料があります。食事や水分摂取のポイントを教えてください。
女性/60代
2023/06/29
ご相談者もお考えのように、服薬だけでなく、食事の面での工夫も高血圧治療には不可欠です。いくつかご紹介しましょう。
●減塩について
日本高血圧学会が推奨する高血圧の人の食塩量は、1日6g未満、小さじ1杯ほどです。実際に次のようなことを実践すると、減塩につながります。
〈料理を作るときのポイント〉
・調味料は目分量ではなく、きちんとはかる
・肉や魚などの下味はつけない。足りないと感じたら、食べるときに塩やしょうゆを使う。ただし、つけすぎに注意
・1品だけは好みの味つけをするなど、味付けにメリハリをつける
・だしは濃いめにとって、塩分は控えめ。インスタントのだしの素は食塩量が多いので注意する
・レモンや酢などの酸味、香辛料や香味野菜など、香りや味の強い食品を利用する
・旬の新鮮な素材を使って味や香りを楽しむ
・加工食品(干物、水産練り製品、塩蔵品、缶詰、ハムやソーセージなどの肉類加工品など)は塩分量が多いので、なるべく使わない
・減塩食品を利用する
〈食べるときのポイント〉
・食卓では、塩やしょうゆ、ソースなどの調味料をできるだけ使わない
・調味料を使うときは、直接かけずに小皿などにとり、つけて食べる
・漬け物、つくだ煮、塩辛など、食塩の多い食品は控える
・みそ汁は1日1杯
〈外食時のポイント〉
・めん類や汁ものは具だけ食べて、汁は残す
・油を多く使った料理はできるだけ控える
・弁当や総菜についているソース類などはできるだけ使わない
●水分摂取について
一般成人の場合、食事も含めて少なくとも1日に2200~2800mLの水分を補給する必要があるといわれています。食事に含まれる水分量は約1000 mLなので、水分としては1200~1800 mLほどの摂取が必要となります。水分補給のタイミングは、のどの渇きにかかわらず、朝1杯、食事のときに1杯、運動前後に1杯ずつ、運動時間が長いときにはおよそ20分ごとに1杯ずつ、入浴の前後にそれぞれ1杯、寝る前にも1杯、午前中や午後の時間にもそれぞれ1杯と、日常の行動に合わせてとると、とりやすくなります。水のほか、カロリーゼロのお茶などでも構いません。
すでに実践されているかもしれませんが、再確認いただければと思います。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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