2週間続くみぞおちの痛みは膵炎?
2週間ほど前からみぞおち付近が痛く、胃痛薬で一時は治まったものの、痛みが右わき腹に広がったため、消化器内科を受診しました。検査の結果、膵臓の異常を示すリパーゼの値が60U/Lと少し高めのほかは異常がないといわれ、胃痛薬を処方されました。現在も痛みがあることから、膵炎ではと不安です。再度、消化器内科を受診して胃の内視鏡検査などを受けるべきでしょうか?
女性/50代
2023/07/01
胃の周辺の痛みが続き、血液検査でリパーゼが60U/Lと少し高かったとのこと。
リパーゼは、膵臓由来の酵素で、膵臓の病気を調べるために行われる検査の1つです。リパーゼの検査値は診断材料の1つであるため、この値のみで診断されることはなく、症状や経過、その他の検査結果により、総合的に判断されます。膵臓の病気以外に、肝臓の病気、胆のうや胆道の病気、消化性潰瘍がある場合などに、この数値が高くなるといわれています。
ご相談者はリパーゼが高めなことから、膵炎を心配されています。膵炎には、急性膵炎と慢性膵炎がありますが、ここでは急性膵炎についてご説明します。
急性膵炎は、急激に膵酵素が活発になり、膵臓を自分で自己消化してしまいます。そのため、膵組織や毛細血管などを傷つけてしまいます。背中に広がる腹痛、吐き気と嘔吐、おなかが膨れる、発熱などの症状が突然現れ、時間とともに悪化します。検査では、血中アミラーゼやリパーゼなどの膵酵素の上昇がみられ、CTでは膵臓の腫れや、周囲へ炎症の広がりなどが確認できます。
十二指腸潰瘍は、十二指腸壁の粘膜下層より深く組織が傷つき、欠けた状態になって、みぞおちの痛みと、みぞおちからやや右寄りの痛みを感じます。特に空腹時や夜間に痛むことが多く、胸やけや吐き気・嘔吐を伴う場合もあります。
数日経っても症状が改善されない、症状が強くなってきた、嘔吐などほかの症状が出てきたなどの場合は、再度、消化器内科を受診してください。ご自分の不安や心配を話し、胃の内視鏡検査(胃カメラ)の必要性や今後の治療について相談するとよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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