Question

子宮・卵巣の摘出手術後につらい更年期症状

婦人科がんのため、半年ほど前に子宮や両側の卵巣の摘出手術を受けました。術後はホットフラッシュなどの更年期障害の症状が強いうえ、食後の嘔吐も続き、なかなか元の生活に戻れません。乳がんの発症リスクが不安で、今のところホルモン補充療法は考えていませんが、こうした症状は時間とともに落ち着くのでしょうか? またか緩和させる方法があれば教えてください。

女性/30代

2023/03/06

Answer

婦人科疾患での手術後、生活にも支障が出るほどの症状が続いているとのこと。心身ともにおつらい状況であることとお察します。

卵巣摘出による卵巣欠乏症(更年期症状)の緩和には、貼るタイプのホルモン補充療法(女性ホルモンのエストロゲンの補充)をおすすめします。貼るタイプの薬剤は皮膚から吸収されるため、肝臓を通らず、からだへの負担が少ないという利点があります。また、懸念されている乳がんのリスクも低いといわれています。腫瘍マーカーの結果をふまえながら経過をみつつ、今ある症状の治療を優先させることをおすすめします。貼り薬は、婦人科の主治医に相談すれば処方してもらえると思います。なお、手術後の卵巣欠乏症は、年齢が若いほど症状が強く出るといわれています。


嘔吐など胃の症状に関しては、抗がん剤使用の有無によって対応が異なります。抗がん剤を使っているのであればその副作用が考えられるため、薬の効果が薄れるにつれて症状も落ち着いてくるはずです。一方、抗がん剤を使ってない場合は、胃そのものの問題が疑われます。まずは症状をよく伝えたうえで、検査が必要ではないか主治医に相談するとよいでしょう。


また一般的には、血行をよくしたり、精神的にリラックスすることで症状が軽減したと感じることが多いようです。胃の症状も続き、つらい状況にあると思いますが、不安に思いながら過ごすとかえって症状の悪化や長期化を招く恐れもあります。まずは原因をどのように考えているのか主治医が意見を聞いてみることで、今後の経過や治療の方向性といった見通しも出てくると思われます。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

関連するキーワード

がん
更年期障害
婦人科
本サービスに掲載される情報は、医師および医療専門職等の監修の元、制作しております。監修者一覧および元となる情報はこちらからご参照ください。
みんなの家庭の医学 アプリイメージ
アプリでも

みんなの家庭の医学

歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談が利用可能

QRコード

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。