Question

末期のがんへの分子標的薬の効果は?

1年ほど前、夫に肺小細胞がんが見つかりました。抗がん剤や放射線治療を行い、小さくなったのですが、その後、脳への転移が見つかり、引き続き治療を続けましたが、あまり改善せず、現在は積極的な治療を行うことなく、自宅療養をしています。最近、新たながんの治療薬の分子標的薬についてよく耳にするのですが、末期の状態のがんにも効果がある可能性はあるのでしょう?

女性/60代

2022/12/23

Answer

ご主人に肺小細胞がんの転移が脳に見つかり、現在、自宅療養中とのこと。今までの治療によるからだへの負担はもちろん、気持ちへの負担も大きいかと思います。


分子標的薬が末期のがんにも効果があるのかのことですが、分子標的薬は、がん細胞の増殖に関わるたんぱく質や、栄養を運ぶ血管、がんを攻撃する免疫に関わるたんぱく質などを標的にして、がんを攻撃する薬です。

がん細胞は正常の細胞に比べ、ある種の遺伝子やたんぱく質に異常が認められたり、量が増加していることがわかってきました。この異常な遺伝子は、がん遺伝子と呼ばれ、がん化やがんの増殖の原因になっていると考えられています。がんの発生や進行に直接的な役割を果たす遺伝子を、ドライバー遺伝子といいます。分子標的治療とは、がん遺伝子により産生されるたんぱく質などを標的としてその働きを抑えたり、がん周囲の環境を整える因子を標的にしてがん細胞が増殖しにくい環境を整える治療法です。


ドライバー遺伝子に変異があるがんでは、ドライバー遺伝子を標的とした薬(分子標的薬)が有効です。分子標的薬が適応となるのは、ドライバー遺伝子変異があるときに限られているため、まずご主人のがんが分子標的薬の効くタイプかどうかを検査により確認する必要があります。がんの種類やからだの状態などによっても効果に差があり、分子標的薬が作用するドライバー遺伝子の状態も個々によってさまざまで、この違いが効果に密接に関係しているといわれています。


ご本人のからだの状態も含め、分子標的治療の適応かどうかは、主治医に相談するとよいでしょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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