統合失調症が生まれてくる子に遺伝する可能性は?
現在、妻が妊娠中です。しかし、最近になって妻の父が統合失調症であることを知り、生まれてくる子どもへの影響が心配でなりません。出生前診断ならば、何らかの病気の可能性を判定できるのでしょうか?
男性/30代
2022/11/05
奥様が妊娠中であるなか、初めて舅の病気についてお知りになったとのこと。おなかのお子さんの健康問題についても本当に心配なことと思います。
はじめに「遺伝の影響」について説明します。例えば統合失調症の場合、遺伝子に統合失調症を発症させる何らかの因子が組み込まれており、その因子を保有している人は統合失調症を発症しますが、非保有者は発症しないことがわかっています。
統合失調症の原因には以前からさまざまな説がありますが、現在でもはっきりとしたことが明らかになっていません。発症には多くの要因が関与し、遺伝的に影響を受ける「ストレスに対するもろさ」もその1つと考えられています。ただし、遺伝が病気の直接的な原因であるといった根拠はありません。
先進国における統合失調症の年間発症危険率は0.7~0.8%で、およそ120人に1人が罹患するといわれています。発症率に男女差はみられず、ほぼ1:1です。また、約89%の患者さんは両親が統合失調症ではないとの報告があります。このことからも、出生前診断によって病気の可能性を判定することは難しいと考えられます。
とはいえ、不安は尽きないかと思います。家族でよく相談しながら今後の方針を決めていけるよう、まずは現在かかっている婦人科の医師に相談することをおすすめします。専門の病院や相談機関へのかかり方について、よく確認しておくとよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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