おりものの増加は性器ヘルペスと関係がある?
閉経後のおりものがここ数カ月間、続いています。閉経して3年ほどで、毎年の子宮頸がん検診でも異常はありません。婦人科の検査でも目立った炎症(腟炎)なしの結果ですが、ここ数カ月、立ち仕事の日はおりものが多く専用シートを着用するほどです。昨年、性器ヘルペスを初発し、今年に入り、再発しましたが、おりものと関係があるのでしょうか? 婦人科では経過観察と判断されましたが、それでよいのでしょうか?
女性/50代
2022/10/23
おりもの(帯下)は健康な人にもみられる生理的なもので、透明あるいはミルク色をしており、少し甘ずっぱいにおいはしますが臭みはありません。腟粘膜は常に再生しており、古くなった細胞は剥がれ落ちて、性的興奮や感情の高まりなどで体外へ粘液として分泌されます。これらをおりものと呼び、それ自体は問題のないものです。おりものの性状の変化には、感染、子宮の病変、異物、ホルモン分泌の乱れなどの原因が挙げられます。
次に性器ヘルペスについてですが、このウイルスは性交によって感染し、80%の人には症状が現れない不顕性(ふけんせい)感染といわれています。しかし、体内に潜んでいたウイルスは、疲労やかぜなどからだの変調時に症状として現れることがあり、性器に小さな水疱や潰瘍(できもの)を形成するといわれています。それに加え、再発の際は外陰部の不快感、発熱、疲労、リンパ節の腫れなどの症状が現れることもあります。
一般的に性器ヘルペスは、性器にできる水疱や潰瘍がおもな症状で、おりものが続くなどの症例は調査しましたが見当たらず、関連性は確認できませんでした。主治医に確認していただく必要があるのではないかと考えます。
再発された際に婦人科を受診され、その後もおりものの症状が続いているとのことで、再度受診してみてはいかがでしょうか。病的な背景がないか、経過観察をしてよいかを婦人科で相談されることをおすすめします。
受診の際には、おりものの色の変化(黄色、膿のような色、血が混ざるなど)、量、臭い、泡やカスが混ざるような性状、陰部にかゆみを伴うなど症状を詳しく伝えることが診断の助けとなるでしょう。その際、おりものの症状が性器ヘルペスと関係があるかについてもあわせて相談するとよいでしょう。
性器ヘルペスは、身体的ストレスや精神的ストレスによって免疫が低下したときに再発することもある病気なので、日頃からの体調管理も大切です。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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