脂肪肝や肝嚢胞の疑い。考えられる原因は?
お酒は苦手でほぼ飲まないものの、健康診断の肝機能検査で引っかかりました。脂肪肝や肝嚢胞は飲酒以外にどんな原因でなるのでしょうか? その対処法も教えていただきたいです。
男性/60代
2022/10/14
健康診断の肝機能検査結果についてのご相談ですね。
まず、脂肪肝となる原因としては、食べ過ぎや運動不足、アルコールのとり過ぎなどが一般的で、アルコールの摂取歴がなくとも、脂っこいものを好むなどの食生活の乱れや、反対に栄養不足なども脂肪肝となる原因といわれています。
上記のような要因によって、肝臓に過剰な中性脂肪が蓄積した状態を脂肪肝といいます。
治療としては、食事や運動療法を中心とした生活習慣の改善と、ほかの基礎疾患があればその治療を行っていきます。食事は、食事回数が少ないと肝臓に脂肪がたまりやすくなるため、1日3食を欠かさずとるようにします。主食、主菜、副菜をそろえ、バランスのよい食事を心がけます。
主食はごはん、パン、麺類などでしっかりとります。雑穀米や全粒粉のパンなどを利用するとビタミン、ミネラルが補いやすくなります。また、主菜は魚や大豆製品を積極的にとりいれ、肉はできるだけ脂身の少ない部位を選ぶようにするとよいでしょう。副菜はビタミン、ミネラルが補える野菜や海藻、きのこなどを十分とるようにします。
運動は、スクワットなどの筋肉トレーニングやウォーキングなどの有酸素運動を中心とした適度な運動が有効といわれています。
肝嚢胞は、漿液性(体液)の内容物が入った袋状の構造物です。検診の超音波検査などで比較的頻繁に指摘され、大部分は、良性の単純性肝嚢胞といわれています。原因としては先天性のものが多く、後天性のものでは炎症性や、寄生虫性、腫瘍性、外傷性のものが挙げられています。
通常は無症状であれば治療の必要はなく、予後は良好です。ただし、嚢胞が大きくなることで圧迫症状や腹部の鈍痛の出現や、嚢胞内に出血や感染を起こす場合は治療の対象となるようです。
ご相談者の今後の対処方法については、健診(検診)結果の判定の指示に従うことが原則です。判定は、検査所見によって、医療機関受診の指示、精密検査や再検査の指示、経過観察の指示があるほか、軽度の変化はみられるものの対応不要との指示がある場合もあります。このような健診結果の判定は、各健診機関ごとに表現が異なるので、不明な場合は、健診機関に直接質問されるとよいでしょう。
医療機関受診や精密検査、再検査の指示がなく、経過をみるような指示であってもご相談者が結果について不安に思われ、医療機関を受診したいと希望される場合は、消化器内科を受診されることをおすすめします。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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