Question

つらい月経困難症

月経のたびに腹痛や腰痛に悩まされてきましたが、病院に行っても変わらないと思い、今まで診てもらっていませんでした。不妊治療をしている産婦人科で検査をしてもらったところ、子宮や卵管、卵巣などに異常はありませんでしたが、夫が「痛みがきつそうで見ていて心配」というほどつらいです。月経時の症状を緩和させる方法があれば、教えてください。

女性/30代

2022/10/12

Answer

月経のたびにつらい状況とのこと、何か症状を緩和する方法はないかと思われるお気持ちをお察しします。一般的に、月経困難症は、月経直前または月経開始とともに症状が現れます。なかでも、下腹部痛、腰痛、頭痛、吐き気、腹部の張り感などの症状が多くみられ、日常生活に支障をきたす場合は治療が必要となります。実際、月経時にいつもと変わらずに社会生活を営める人は60~70%にしかすぎず、3~4割の女性は多少の月経時の不快症状を自覚しているという情報もあります。


月経困難症は、その原因から次の2つに分けられます。

●器質性月経困難症……子宮内膜症や子宮腺筋症、子宮筋腫などの子宮や卵巣自体に異常があって起こります。治療法としては、原因となる病気の治療と、症状に合わせた治療や対処となります。

●機能性月経困難症……子宮等の臓器に異常はないが、月経困難症状を伴います。痛み止めや、排卵を抑える作用をする低用量ピル(LEP)の内服がおもな治療法で、妊娠や分娩を経験すると、症状の改善や消失がみられるといわれています。


ご相談者は、不妊治療を行っている産婦人科で検査を受け、子宮や卵管、卵巣等に異常はないとの診断とのこと。すでに初診時に医師に伝えているとは思いますが、日常生活に支障が出てくるようであれば、再度、主治医へ月経時の症状に対する治療は可能かどうかの相談をされてみてはと考えます。治療は内服中心となりますが、今後の不妊治療を行う時期や内容によって一般的な治療法とは異なることも考えられるので、主治医とよく相談されることをおすすめします。


月経中の症状緩和のためには、第一に安静にし、ストレスを避けて、ゆっくり休息をとることが大切になってきます。しかし、仕事などで休息がとれないこともあると思うので、月経の何日目から体調が悪くなりやすいかというご自身の傾向をつかんでおくことが重要になります。傾向をつかむことで、早めに痛み止めを飲む、飲酒を控える、スケジュールを調整するなどの対策がとれるかと思います。

また、月経時以外でも、規則正しい生活習慣や適度な運動と睡眠、バランスのよい食事をとることが症状緩和につがなるといわれています。なお日ごろから、からだを温めるために温かい飲み物をとること、骨盤内の血行をよくするために入浴時は浴槽にしっかり浸ること、足首を冷やさないよう靴下やレッグウォーマーを使用することもおすすめです。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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