Question

認知症で食事したことを忘れる母の介護がつらい……

認知症の母(要介護2)は、食事をしたことを忘れてしまうため、1日5食くらい食べてしまいます。できる限り目を離さないようにしていますが、24時間見張っていることも難しく、食べ過ぎを注意されるのは母も気を悪くしている様子です。何か適切な対処方法はあるでしょうか? また、本人が嫌がるためデイサービスや施設なども一切利用しておらず、外出もしたがらないので、1日中1人で面倒をみるのが精神的につらいです。

女性/50代

2022/09/27

Answer

要介護2で認知症があり、終日自宅にいる状態では、介護する方の負担は相当大きいと思います。本人が嫌がるため介護保険のサービスは利用していないとのことですが、介護者の負担を軽減するためには、何らかの介護サービスを利用することが最善の策でしょう。


●ケアマネジャーに相談を

介護の負担を軽くするためには、まずケアマネジャーを決めて、ケアプランの作成などの相談にのってもらうことから始めてはいかがでしょうか。ケアマネジャーの情報は、最寄りの地域包括支援センターに相談するとよいでしょう。

デイサービスなど最初は嫌がっていても、実際に利用してみると、その後も継続される人は多くいます。介護サービスのスタッフは、嫌がる利用者の対応には慣れているので、その点はプロに任せてよいと思います。介護サービスを受ける方の気持ちも大切ですが、介護者が健康でいることは介護するうえで非常に大切なことです。介護者の健康を守るためには、やむを得ない選択をしなければいけない場合もあります。家族でよく検討したうえで、ケアマネジャーとともに最善の方法を考えてみましょう。


●食事したことを忘れてしまう場合の対処

食事をしたことを忘れてしまうなど、出来事そのものを忘れるのは認知症の症状で、無理にやめさせるのは難しいものです。一般的には「もう食べたよね」などの注意は避けたほうがよいとされています。

まず、認知症の人が言っていることを受け止めてから「○時に食べたよ」と食べた後の食器を見せたり、食事表を作って食後にチェックしていくなどするとよいかもしれません。また「今から準備するからこれを食べて待っていてね」と好物のおやつとお茶を出すなどの対処もあります。

その他、デイサービスといった通所サービスを利用する、外に連れ出すなどは、動いたり移動したりするのも効果的です。その間は食べられないので、食事回数は減ると考えられます。食べることが楽しみになっている場合は、何か他の楽しみを一緒にみつけることも対策の1つです。


食事に限らず、認知症の介護は徐々に生活全般に及ぶようになります。家族の介護負担もどんどん大きくなるので、介護保険のサービスを利用するなど、これからは第三者の支援を積極的に活用することをおすすめします。


最後に、よりよい介護のためには介護者のからだや心の健康を守ることもとても大切です。地域包括支援センターなど介護の相談窓口がありますので、ひとりで抱え込まないよう、まずは相談してみてはいかがでしょうか。住まいの市役所、区役所などの自治体に問い合わせてみてください。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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