色覚異常の診断にはどんな検査がある?
中学校で希望して受けた色覚検査の結果、色覚異常の疑いがあるということでした。息子が進学や就職などで将来困らないよう、できるだけ早めに対処したいと思います。くわしく調べてもらいたいのですが、どんな検査を受けるのでしょうか?
女性/40代
2022/09/20
お子さんが色覚異常の疑いとのこと。まずは、色覚異常の精密検査や一般的な診断手順についてご説明します。
色覚異常には、先天性のものと後天性のものがあり、先天性は遺伝による錐体視物質の異常、後天性は目や脳の病気によって起こる色覚異常です。健康診断などの際には、簡易的な色覚検査表を用いて検査することが一般的です。しかし、このような検査表だけでは色覚異常の疑いがあることはわかっても、確定診断には至りません。確定診断のためには、色覚異常の分類(タイプ)や程度を判定するための検査が必要であり、それらの検査結果を照らし合わせて総合的に判断します。検査方法としては、アノマロスコープという特殊な検査機器やパネルD-15(色相配列検査)を用いて行います。
また補足ですが、現在では進学時に色覚について問われることはほとんどなくなっているようです。就職時においても、厚生労働省は色覚異常がある人に対して根拠のない採用制限を行わないよう指導をしているようですが、やはり、ごく一部の特殊な職業などでは制限されることがあるのも実情です。相談者がお考えのように、本人がどんな色が見えにくく、どのように対応したらよいのかを事前に知っておくことは、今後の社会生活を送るうえでも、とても大切な準備であると思います。
色覚異常の精密検査や診断を行う医療機関には、進学や就業に関する相談にも対応しているところがあるようです。眼科に視覚外来という専門外来を設けている大学病院などもあります。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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