母が肺がんで抗がん剤の治療中。通院治療は可能?
母が肺がんのステージⅣで、抗がん剤治療を受けました。その経過観察中に、がん細胞が少し大きくなったため、薬をカルボプラチン・エトポシドからハイカムチンに変更するかどうかの選択を迫られています。通院でできる治療が母の希望ですが、入院治療となり、通院でできる治療はないといわれました。病院を変えても通院での治療法はないでしょうか?
男性/50代
2022/09/20
お母さまが肺がんの治療中で、今後は薬を変え、ハイカムチンを使うかどうかの提案があったということですね。ご本人もご家族も今までの治療で、からだはもちろん、気持ちへの負担も大きいこととお察しします。 治療に関する専門的な内容となるため、呼吸器科指導医の回答をもとにお答えします。
まず、最初のサイクルとして薬が、カルボプラチン・エトポシドだったのは適切です。その次の選択として、ハイカムチンを使うのもセカンドサイクルとして間違いありません。治療法としては普通の流れです。使用にあたっては、骨髄抑制の状態が起きて白血球が減るなどのいわゆる血液毒性を心配しますが、高齢者であると、より強く出る可能性があります。白血球が減ると、感染症を起こすリスクが上がるため、薬を使うときは安全性を考え、入院して治療します。
この治療法以外にないかという点については、前回の抗がん剤を再度使う方法もあります。初回治療の終了時点で縮小がみられたことを考えると、ある程度効果があるからです。その場合は、入院して前と同様に抗がん剤治療を行っていきます。しかし、再発率が上がるので、ハイカムチンと前回の薬ならば、ハイカムチンのほうが理想的です。
通院でできる方法についてですが、病院を変えれば通院の治療法があるということではなく、外来通院だと入院時と同じようには副作用について対処ができないため、入院がすすめられます。治療効果が出る薬の量は、どうしても副作用のリスクがあるからです。そのため、治療を受けるのであれば、入院してハイカムチンを使うのが一番よいでしょう。
以上が指導医の助言です。ただし、質問内容から考えられる一般的なアドバイスとなるので、意見を参考に、お母さまのからだの状態や病状に合わせた治療について、本人や主治医と再度よく相談されることをおすすめします。
なお、各都道府県には、全国どこでも質の高いがんの医療を提供できるように整備された「がん診療連携拠点病院」があります。 がん診療連携拠点病院では、患者さんや家族が安心して治療(療養)を受けられるよう、がんに関する情報提供や相談支援をしている「がん相談支援センター」があり、治療を受けるうえでのさまざまな悩みに対応しています。参考までにお伝えします。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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