Question

エコー検査で心臓に軽度の異常。息苦しくなることも

最近、心エコー検査で軽度の三尖弁閉鎖不全症と僧帽弁閉鎖不全症が見つかりました。普通の生活を送り、1年後に再検査をしようと医師から言われましたが不安です。今も人混みなどでは息が吸いにくくなることも。心不全の兆候でしょうか? すでに呼吸器科は受診したので、循環器科で診てもらったほうがよいでしょうか?

女性/50代

2022/09/12

Answer

医師から、軽度の三尖弁閉鎖不全症と、僧帽弁閉鎖不全症といわれたのですね。気になる症状が続くと、気持ちの面でも負担を感じながら、過ごしているのではないかとお察しします。 循環器科で診てもらったほうがよいかとのことですが、2つの病気は複数の原因により起こりうるもので、程度もさまざまなため、それぞれの病気や症状について一般的な説明をします。


〈三尖弁閉鎖不全症〉

心臓は、4つの部屋に分かれていますが、その中の右心房と右心室の間にある弁が、三尖弁です。弁が完全に閉じないと、血液の一部が右心房へ逆向きに流れます。

●原因

別の心臓の病気により、正常だった弁に異常が起こることで発生するものが多いです。

1 重度で長期にわたる肺の病気

2 左心系が関与する病気

3 まれな場合として、肺動脈弁が狭くなること

などにより起こることがあります。

●症状

疲れやすくなり、労作時に(階段を急いで上がる、運動をするなど)息切れが出ます。また、足がむくんだり、消化管がむくみ食欲不振や体重減少が起こる場合もあります。


〈僧帽弁閉鎖不全症〉

僧帽弁は左心房と左心室の間にあります。閉鎖不全症は、左心室が収縮するたびに僧帽弁で血液が逆向きに流れる状態になっています。

●原因

僧帽の構造または機能の異常で起きています。

動脈硬化性、僧帽弁逸脱(弁が緩やかな速度で変質しています)、虚血性心疾患(狭心症や不整脈など)、左室拡大により起こるものもあります。

●症状

軽症では無症状のことが多いです。一番早期に出てかつ頻度の高い症状は、動悸、労作時呼吸困難です。これらの症状は休息すると軽くなるのが特徴です。


現在医師から普通の生活を送っていいと言われていることから、病状としては重大な状況はないことも伺えます。しかし、ときどき胸に気になる症状が起こるということなので、診断を受けたところで再度相談してみるのもよいでしょう。必要な場合は、専門科に紹介してもらえると思われます。その際、循環器科への受診の必要性、普通の生活の内容について、自身が納得し安心できるよう相談されてはいかがでしょうか。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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