腰椎椎間板症の場合、生活での注意点は?
腰痛でMRI検査の結果、腰椎椎間板症と診断されました。医師から教えてもらったストレッチを行っていますが、そのほかに気をつけることなどがあれば、教えてください。
女性/40代
2022/08/07
腰の部分の5個の骨を腰椎と呼び、骨と骨の間にあるクッションの役割をもつ椎間板が長年の負荷などから変性・変形し、後方にずれて椎骨に接する脊髄を圧迫し、腰痛や手足のしびれなどが起こるのが椎間板ヘルニアです。腰椎椎間板症は、椎間板ヘルニアのように強く神経を圧迫しないため、症状は強くないものの、基本的には同じ状態といわれています。長年の負荷を受けて椎間板が変性し、椎間板中心部にあるゼリー状の髄核の水分が減って軟らかくなり、椎間板の衝撃を受ける機能が低下することで腰痛を起こします。
症状は急性や慢性の腰痛で、からだを動かすと(とくに前屈位)痛みが強くなることが多く、下肢の痛みやしびれ、失禁や便秘といった膀胱直腸障害を伴うことはまれです。診察だけでは診断がむずかしく、X線検査で大きな異常がなく、MRI検査の画像で診断がつく場合も多い病気です。一般的な治療法は、運動療法、薬物療法、理学療法、症状の強いときに使われるブロック療法などがあります。
日常生活においては、動作や姿勢に注意することで、治療とともに予防や再発予防にもなります。腰と上手につき合うために気をつける点を紹介します。
●正しい姿勢を保つ
・立位……腹筋を収縮させ、腰を反らさないように上半身をまっすぐにする。そのままの姿勢をつづける場合、片足を10~15cmほどの台にのせると腰の負担が減る
・座位……椅子に座ったときに股関節が膝関節より高くならないようにし、それぞれの関節が90℃になるよう椅子の高さを調整する
・寝るとき……仰向けに寝るときはひざの下に枕などを入れる、横向きに寝るときは股関節や膝関節を曲げて寝る
●日常の動作に気をつける
とくに中腰の姿勢は要注意。ひざを伸ばしたまま腰を屈める姿勢は避ける。からだをひねった状態で物を取る動作や座ったまま背後のものを取る動作も腰痛発作につながる。ひざを十分に折ることがポイント
●腰痛体操を取り入れる
仰向けの姿勢でひざを立て、両手をへそか腰部の骨にあて、おなかに力を入れ、背骨全体を床に押しつける。おしりに力を入れて腰を浮かせ、へそをのぞくように頭をもち上げる。上体は床につけたままでもよい(※体操の可否は、医師に確認のこと)
●食事に気をつける
いわゆる健康食といわれる食事を心がけ、とくにカルシウムを十分とる。アルコールは控える。便通を整えることも重要
症状が強くなる、つづくなど、生活に支障を感じる場合は、早めに主治医や整形外科医に相談してください。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
\ アンケートに答えて健康相談を無料体験 /
関連するキーワード
みんなの
歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談※が利用可能
※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。