圧迫骨折の痛みが治まるまでの期間は?
1週間ほど前に転んで腰を打って病院で診てもらうと、脊椎の圧迫骨折といわれました。コルセットをつくるよう指示され、薬を処方されました。コルセットはもうすぐできますが、痛みは治まるどころか増す一方です。どのくらいで痛みから解放されますか?
女性/60代
2022/05/30
脊椎の圧迫骨折には、骨粗しょう症が背景にあり、尻もちなどの比較的弱い力によって生じるもの、転移性骨腫瘍による病的な椎体骨折、外傷などの強い力によって起こる外傷性椎体骨折などがあります。
高齢者にみられる圧迫骨折は、骨粗しょう症が基礎にあり、軽微な力が加わったときに生じるものが多く、胸椎と腰椎の境目辺りの椎体によく起こります。診断の確定はX線検査によって行います。骨粗しょう症が基礎にある軽度の圧迫骨折の場合は、簡易コルセットなどで固定し、お辞儀などの前屈姿勢をとらないようにして、室内で安静に過ごします。通常は3~4週ほど安静にしているとよくなるといわれています。椎体の変形を予防するため、骨折後数カ月は前屈姿勢を控えるよう、医師から指示されることもあります。骨粗しょう症があると骨折の再発が心配されるため、必要な場合は骨粗しょう症の治療を受けることもあります。まずは整形外科の主治医に骨粗しょう症があるのか、その治療が必要かを確認し、生活面の指導を受けるとよいでしょう。
骨粗しょう症予防の日常生活のポイントとしては、主食、主菜、副菜のそろったバランスのよい食事をとることが大切です。
●主食:ごはん、パン、麺類
●副菜:野菜、きのこ、いも、海藻料理など
●主菜:肉、魚、卵、大豆料理など
※副菜は緑黄色野菜や海藻類を、主菜では大豆料理もとるようにすると、カルシウムが摂取しやすくなります。
骨を弱らせないために必要なカルシウム摂取量の目安は、成人で1日650~800㎎程度とされています。カルシウムの多い食品は乳製品、大豆製品、小魚類、青菜類で、このうちカルシウムをもっとも効率よくとれるのは乳製品を中心に、大豆製品や小魚類、青菜をとるようにすると、1日に必要な量を補うことができます。また、ビタミンDや適量のたんぱく質は、カルシウム吸収率をアップさせます。一方、過剰の食塩やリン(食品添加物)、カフェイン、アルコールはカルシウムの吸収を阻害するので、適量にとどめます。
カルシウムをとりやすい食品の例と、カルシウム含有量は、以下のとおりです。
◆牛乳200mL……230㎎
◆ヨーグルト100g……120㎎
◆豆腐 半丁……180㎎
◆小松菜のお浸し……135㎎
◆ししゃも丸干し2匹……140㎎ 合計805㎎
骨に負荷をかけると骨量は増えるので、食事の注意とともに運動も行いましょう。縄跳びなどの跳ぶ運動は、骨に強い負荷がかかるので効果的です。高齢者は安全に継続してできるウォーキングなどがよいでしょう。運動の目安は、1日30~40分、週に3~4日程度です。運動がむずかしければ、散歩や家の掃除でもかまいません。日常生活の中でできるだけ体を動かして、骨に負荷をかけることが大切です。医師と相談し、自分に合った運動をとり入れるとよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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