Question
新型コロナのmRNAワクチンと、従来のウイルスベクターワクチンの違い
コロナ下の昨今「mRNAワクチン」とよく聞くようになりました。従来のウイルスベクターワクチンとの違いは?

女性/30代
2022/02/25
Answer
ファイザー社、およびモデルナ社の新型コロナウイルスワクチンは、mRNAワクチンと呼ばれています。
これまで使われてきたのは、生ワクチン(病原性を弱めた病原体)、不活化ワクチン(感染力をなくした病原体)、組み換えたんぱくワクチン(病原体を構成するタンパク質)で、ウイルスベクターワクチンと呼ばれるものです。これらはウイルスの一部のたんぱく質を人体に投与し、それに対して免疫ができるしくみでした。
一方、mRNA はたんぱく質の設計図のことで、mRNA ワクチンは病原体を構成するたんぱく質の設計図を投与することで免疫をつける、という新しい種類のワクチンです。
新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質(ウイルスがヒトの細胞へ侵入するために必要なたんぱく質)の設計図となるmRNA を、分解酵素による破壊を防ぐために脂質で包み、細胞に送り込みます。mRNA は核の中に入らないため、ヒトの遺伝子に組み込まれることはなく、mRNAやつくられたたんぱく質は細胞に取り込まれてから 10日以内には細胞内で自然に分解され、いずれも体内に残りません。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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