手の指の間に水疱が。皮がむけ、かゆみが止まりません…

手の指の間に水疱ができ、かゆくて皮がむけ、汁のようなものが出ており、皮膚科に受診をした方がよいのか、というご相談ですね。

女性の場合、とくに洗剤を使った水仕事の機会が多いため、手のスキントラブルで悩まれている方は多いようです。

指や手のひらは、外部からの刺激を受けにくいように角質層は厚くなっていますが、皮脂をつくり出す皮脂腺がありません。そのため、水仕事などで潤いがなくなったところに、洗剤等の刺激が加わると、しっしんやかゆみ、水疱などの皮膚症状が起きることがあります。

このような症状から、考えられる病気として、手しっしん（主婦しっしん）、白癬（水虫）、掌蹠膿疱症（しょうせきのうほうしょう）等があります。

病気により治療法が違いますので、症状が長びくときや悪化する場合は、皮膚科専門医に受診なさることをおすすめします。

皮膚科専門医であれば、手しっしんとその他の皮膚病との鑑別は容易です。

日常生活で気をつけることとして、手しっしんの場合は、洗剤や漂白剤など、家事用化学薬品を素手で扱わないことが重要です。ビニール手袋の下に木綿の手袋を重ねて使用すると手袋のなかで蒸れずに、皮膚へのダメージが少なくてすみます。

手を洗ったり、水仕事をしたりした後は、時間を空けずに保湿剤(ハンドクリーム)を使用しましょう。

白癬（水虫）では、指示通りの治療と、患部を清潔に保つことと乾燥を心がけます。家族への感染を予防するため、タオルなどの共有を避け、ひんぱんに取り替え、滅菌（日光、熱湯）されるとよいでしょう。

なお、掌蹠膿疱症は、糖尿病や甲状腺疾患を併発することがあります。のどの渇き、疲れやすさ、動悸息切れなどの症状で思い当たるものがあったり、また症状がなくても、まれにそのような病気が検査でみつかることがありますので、症状が長びいている場合は、血液検査などを受けられるとよいでしょう。

いずれにしても、皮膚科できちんと診断していただくことが大切です。

ご相談者の症状が１日も早く改善なさいますように願っております。

どうぞ、お大事にしてください。