夜間しっかり寝ても仕事中にあくびが止まらない
睡眠は21時半から5時まで、だいたい8時間半ぐらいとっています。それでも仕事中によくあくびをしてしまいます。一度あくびが出ると、次々と出て止まりません。それが毎日連続して起こります。どこか病気なのでしょうか?
女性/30代
2022/01/28
睡眠を8時間半ぐらいとっているにもかかわらず、仕事中にあくびが連続して出るので、ご心配になられているのですね。
あくびは、眠気を抑えて目覚めを促すことが主な機能ですが、ほかにも肺の換気(酸素を取り入れ、二酸化炭素を出す)や血流をよくする効果、脳を刺激して、働きを活性化させる作用もあるのではないかと考えられています。
あくびは、睡眠不足、空腹、満腹、疲労、嘔気時、脳や肺の血流が少ないときなどに起こりますが、くり返すだけで、ほかに症状が何もない場合には、大きな病気があるとは考えにくいです。
ただ、なかには眠気対策を行っても効果がない、人と話している最中でも眠気があってあくびがひんぱんに出るといった場合は、何らかの睡眠障害が疑われることがあります。
睡眠障害を起こす代表的な病気には、寝ている最中に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」、脚を中心に虫が這うような異常感覚が表れる「むずむず足症候群」、足の親指や足首などの関節が反り返すような動きが周期的にある「周期性四肢運動障害」、慢性的な睡眠不足からくる「睡眠不足症候群」などがあります。
また、脳の覚醒を維持する機能が障害されたため起こるといわれている過眠として、日中の過剰な眠気や、毎日のように昼間に居眠りをくり返す「ナルコレプシー」、1週間以上過眠状態を繰り返す「反復性過眠症」というような病気もあり、そのほか、うつ病などの精神疾患でも睡眠障害が表れることがあります。
いずれにしても、昼間のあくびが日常生活に影響し、症状が長びいて気になる場合には、かかりつけの内科や、睡眠障害を専門とする医療機関でご相談していただくとよいでしょう。
あくび対策の第一は良質な睡眠(目覚めたときにすっきり感がある、疲労感がないなど)がとれるように環境や習慣を見直すことです。寝具や室内の環境を整えること、就眠直前のパソコンや携帯電話を控えめにすること、体内時計のずれをリセットするため起床時に日光を浴びること、規則正しい三食の食事、毎日の運動習慣を心がけられるとよいでしょう。
仕事中にどうしてもあくびが止まらないときは、軽いストレッチをしたり、少しデスクを離れて歩くなどからだを動かしてみましょう。ガムを噛む(口の周りの筋肉の咬筋が活発に動くため、脳に刺激を与えて活性化させます)、ミント(ハッカ)など覚醒作用のある香りを嗅ぐ(嗅覚を刺激することで眠気が抑えられます)、コーヒーや緑茶を飲む(カフェインは、眠気や疲労感を軽くしますが、とりすぎと夕食以降の摂取は避けましょう)などを試されてみてはいかがでしょうか。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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