Question

いじめのトラウマか対人関係が苦手

子どもの頃から、いじめられっこタイプで会話もうまくできません。いじめのトラウマからか、今思えば、子どもの頃からすでに、社会不安障害で対人恐怖症だったのではないかとも思います。何をするにも心の病がまとわりついて、うつ病になります。克服する方法がありますか?  また、同じ経験や症状に悩む人に会ってみたいと思うのですが、可能でしょうか?

女性/30代

2022/01/28

Answer

いじめとは、大人になってからも心の傷として残ってしまうことがある大変つらい経験です。あなたは「いじめられっこタイプ」「社会不安障害で対人恐怖症」と、自分自身の性格傾向を書かれていて、いじめの問題を自分の問題として捉えている様に感じられ、とても胸が痛みました。


言うまでもないことですが、いじめは、いじめを行う側の問題として考える必要があるので、いじめを受けた側が自分のなかに原因を探さないで欲しいと感じます。決して自分を責めないようにしてくださいね。


現在、うつ病の治療中である場合は、まずは主治医にあなたの悩みや困っていることをしっかりと伝え、アドバイスをもらうことをおすすめします。人とのコミュニケーションについては、心理士などが行うカウンセリングを通して取り組んでいくこともできますので、興味があるようなら主治医に相談してみてください。


また、いわゆる患者会のような同じ症状を持つ方々の集まりについては、主治医から紹介してもらえることもありますし、地域の保健センターや精神保健福祉センターなどで情報を得られることもあります。


症状に苦しんでいるけれど、現在は通院していないという場合は、まずは専門の医療機関を受診して、心身の状態を診てもらったうえで、あなたに合った方法を考えていくのがよいでしょう。


次に、ご自身でできることについて考えてみたいと思います。あなたは人と接するとき、どんなことに不安や恐怖を感じますか? 一般的には自分がどう思われるか、嫌われないか、うまく会話できているか、などが考えられますがいかがでしょう?


これらは誰でも少なからず気になることですが、過剰に考えすぎるとストレスになったり、自由な行動の妨げになります。こういった感情を少しずつコントロールしていける様になることが第一歩ではないかと思います。


過去のトラウマなどから、人に嫌われることに対して過敏になってしまう場合もありますが、現実にはすべての人と仲よくすることはむずかしいものです。自分ができる限りの対応をしても、相性が合わずうまくいかないこともあります。相手が自分をどう思うかは、相手が決めることで、自分がコントロールするのはむずかしいと考え、割り切る気持ちをもつこともときには必要かもしれません。


また、対人関係が苦手な人にとって、上手に会話をすることはハードルが高いことです。その場合、相手の話を興味をもって聞き、相槌をうつ、といった行動から始めてみるのも1つの方法です。人は自分の話をきちんと聞いてくれる人に悪い印象をもつことは少ないはずです。聞き役に徹して、聞かれたことには答えるという程度でも、十分コミュニケーションを取ることはできるでしょう。


克服法を探している、同じ経験や症状に悩む人に会ってみたいというところに、あなたのなかにある前向きな力を感じました。ぜひ患者会なども利用して、さまざまな意見を聞いたり、励まし合ったりしながら、あなたに合う方法を見つけてください。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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