Question

メンタルを診る複数の診療科、どう違う?

精神的に不安定なため、メンタルクリニックへ通院しています。心療内科、神経内科、精神科、カウンセリングなど、それぞれの役割があると思いますが、違いがよくわかりません。どの症状で、どんな時に、どの診療科を受診したらよいのかが知りたいです。

女性/30代

2022/01/28

Answer

通院されてから、からだや気持ちは少しでも楽になっているでしょうか。おっしゃるように、相談したいと思ったとき、心療内科や精神科など、似たような名称の診療科がいろいろとあり、どの科にかかったらよいのか困ってしまうことがありますね。1つひとつ整理してみたいと思います。


まず、心療内科ですが、頭痛や腹痛、動悸などといった、おもに身体的な症状があるときに受診する診療科です。通常なら、内科を受診する症状ですが、それらが身の回りのストレスに関連して起こっていると考えられる場合、相談するとよいと思います。


また、精神科は、気分の落ち込みや無気力、イライラ、眠れないなどといった気分の変化を主訴とする精神的な症状があるときに受診する診療科です。幻覚や妄想など、いわゆる強い精神症状が表れている場合も、精神科に相談するとよいでしょう。


一方、神経内科は、頭痛やめまい、物忘れといった症状があるときに受診します。こうした症状は、心療内科や精神科でも診療の対象となるため、紛らわしいのですが、大きな違いは各種の検査を行った場合、神経内科で診療する症状は何かしらからだに異常を認めることができるという点です。上記のような症状があって、神経内科か心療内科・精神科で受診を迷う場合は、まずは神経内科で身体的な異常がないかを確かめたうえで、心療内科や精神科を受診した方がよいかもしれません。


最後に、カウンセリングとはどのようなものか考えてみましょう。カウンセリングとは、おもにカウンセラーとの対話を通して、自分の考え方や感じ方をふり返りながら、自分が抱えている悩みやつらいことを解消していこうとするアプローチのことです。服薬治療の様に症状への即効性はありませんが、症状が表れるきっかけとなっているかもしれないストレスを軽くしたり、今後の予防としての効果が期待できます。


心療内科や精神科では、カウンセリングを医療的なサポートと並行して取り入れているところが多くあります。ただ、カウンセリングは、カウンセラーとやりとりしながら、ご相談者自身も積極的に問題について考えなければならない場面が多く、それなりに心身に負担がかかります。症状がつらい場合には、まず体調を整えることを優先した方がよいでしょう。


実際には心療内科と精神科など、複数の診療科目を掲げている病院もありますし、カウンセリングを併設して行っているところも多いでしょう。ただ、複数の病院やクリニックを並行して受診することはおすすめしません。それぞれの受診先で異なることを言われ、混乱するおそれがあるからです。迷うときには1人で抱え込まず、まず今かかっている主治医に相談してみてください。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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