Question

日中の強い眠気は睡眠不足のせい?

高血圧の持病があり、薬を飲んでいます。パートで働いており、仕事で運転をしますが、とにかく眠くなるため運転が怖いです。また、3人の子どもたちが代わる代わる受験で、塾の送り迎えや、早く夕食を用意するなど、休む間もなく動いています。夜は12時に寝ますが、3人の弁当作りがあるため毎朝5時半起きです。睡眠不足でしょうか?

女性/50代

2022/01/28

Answer

仕事で運転中に眠気を感じて怖くなるとのこと。仕事のほか、お子様などのご家庭の事情もあり、休む間もなくご多忙で、睡眠時間は何とか5時間半確保しているという状況でしょうか。昼間の眠気は生理的なものもあれば、病気が心配される場合もあります。今回は睡眠について検討してみましょう。


私たちのからだには生理的に眠気が起きやすい時間帯があります。日中の眠気のピークは午後1~3時の時間帯ですので、昼食後一時的に眠くなるのはふつうのことです。ただし、生理的な眠気は、車の運転中や主体的に参加する重要な会議などの緊張する場面では通常起こりません。


一般に睡眠時間は7時間前後が適切と言われますが、非常に個人差が大きいものです。5時間以内でも問題なく生活を送っている方もいれば、8時間以上睡眠をとらないと仕事などの生活に支障をきたす方もいて、適切な睡眠時間は人によって幅があります。日中の眠気の原因は、睡眠時間の不足が最も多いとされるため、まずは睡眠時間を増やして様子をみることがすすめられます。


一方、睡眠時間が十分でも、睡眠の質が悪い場合もあります。アルコールは睡眠の質をさげるので、飲酒の習慣がある場合は禁酒や節酒を心がけましょう。また、心配ごとやストレスも睡眠に影響することがあります。ほかに、低血圧がある場合は午前中に倦怠感や眠気が起こりやすいので、早めに起床してシャワーを浴びる、朝食をしっかりとる、などの工夫を試してみましょう。


15分程の短い昼寝(午睡)は、午後の眠気を解消して活動に活力を与え、午後の眠気対策として有効です。時間がないときは、5~10分程度の短めの午睡でも効果があります。時間がとれる場合は、30分以内の午睡を15時までにして、睡眠時間を補う工夫もよいでしょう。ただし、30分以上の午睡は、起きてからぼんやりすることがあります。15時以降の午睡も夜間の睡眠に支障をきたすことがあるので注意しましょう。


睡眠時間の確保や、質のよい睡眠をとるように努めても、なお眠気が解消されず、日中の活動時間帯に強い眠気が続く場合は、背景に睡眠時無呼吸症候群など、睡眠に関する病気がないか心配されます。昼間の強い眠気や仕事中の居眠りのほか、睡眠中のいびきや頻回の無呼吸、日中の疲労感が強い、集中力の低下、起床時の爽快感がなく頭痛や頭重感がある、高血圧などの症状を伴う場合は、医師に相談してください。


ご相談者は、まず昼寝を含め睡眠時間を増やす工夫をし、そのうえで昼間の強い眠気が改善されなかったり、いびきなどの症状を伴う場合、高血圧の治療を受けている主治医へ相談することをおすすめします。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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