Question

耳鼻科に通院も耳鳴りが治らない

去年から副鼻腔炎で耳鼻科に通っています。鼻はだいぶよくなりましたが、今年から耳鳴りがひどくなり、通っている耳鼻科に診てもらってもよくなりません。休みの日もずっと耳なりがしています。耳鳴り専門の病院で診てもらったほうがよいでしょうか?  今も耳鳴りがしています。

女性/50代

2022/01/28

Answer

耳鳴りは生理的なものも含めると多くの方が経験する症状ですが、ご本人にしかわからない症状であり、生活に支障をきたすこともあるので、心身の負担を感じることも多いと思います。今後の対処を考えてみましょう。


まず、副鼻腔炎は鼻腔とつながっている副鼻腔が細菌感染や炎症などによって通気が悪くなり、副鼻腔内の粘膜に炎症が起こり、膿がたまる病気です。急性副鼻腔炎と蓄膿症と言われる慢性副鼻腔炎、好酸球性副鼻腔炎に分けられます。


急性副鼻腔炎のおもな症状は、ほおの痛み、目の痛み、色のついた粘り気のある鼻汁(膿性鼻汁)、鼻づまり(鼻閉)などで、慢性副鼻腔炎は、膿性鼻汁、頭重感などが特徴です。一方の好酸球性副鼻腔炎は鼻閉のほか、嗅覚障害、多発性の鼻茸、高い頻度で気管支喘息を合併します。中耳炎を伴うこともあり、耳だれが特徴的で、一般的に治りにくく、聴力に影響する事例もあるので、医師のもと適切な治療を受ける必要があります。


ご相談者は治療開始から3カ月前後経過され、副鼻腔炎の経過は治療により良好なご様子ですが、耳鳴りは改善がみられないとのことですので、鼻と耳の症状が一致していない様子が見受けられます。


急性・慢性の副鼻腔炎および好酸球性副鼻腔炎の自覚症状として、耳鳴りの症状は一般情報では見当たりませんでした。耳鳴りについても受けた診断名を確認いただくとよいと思いますが、耳鳴りの症状は副鼻腔炎とは関係なく、耳あるいは別の背景から症状が表れている可能性も考えられます。また、原因がわからない耳鳴りもあります。


すでに耳鼻咽喉科の医師に相談されていますが、耳鳴りの症状は、自覚症状のみなため、他者にはわかりにくい症状です。いつから、どのような種類か(キーンという高音やジーという低音など)、持続期間や症状を起こし、和らぐきっかけ、生活への支障の程度(仕事や睡眠などに影響しているか)、副鼻腔炎の治療以外で内服している薬、聞こえの悪さや耳が塞がっている感じ、めまいなど耳に関する他の症状の有無などをメモにまとめ、再度耳鼻咽喉科の医師へ伝えてみてはいかがでしょうか。


一般に耳鳴りの専門外来は、大学病院などの専門性の高い医療機関に設置されていることが多く、主治医の紹介状がないと受診が難しいことが多いので、耳鼻咽喉科の医師と相談したうえで、耳鳴り専門外来の受診が必要かを含め、この後の対処を考えていくことがよいと思います。ご相談者のお悩みの症状が1日も早く、軽快されますよう願っております。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

関連するキーワード

副鼻腔炎
耳鳴り
鼻水・鼻づまり
本サービスに掲載される情報は、医師および医療専門職等の監修の元、制作しております。監修者一覧および元となる情報はこちらからご参照ください。
みんなの家庭の医学 アプリイメージ
アプリでも

みんなの家庭の医学

歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談が利用可能

QRコード

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。