認知症の症状別介護法
認知症の症状別の介護方法を教えてください。
男性/50代
2022/01/28
認知症のいくつかの症状を取り上げ、それに対する対処法を紹介します。
(1)ものを取られたという妄想が激しい
ものを取られたという妄想は、ものがない不安な気持ちの現れです。また、なくしたことを隠そうとする行動の場合もあります。
不安な気持ちを受け止め、否定しないことと、安心させるような声かけが必要です。安心させるためには、一緒になくしものを探します。探しながら別のことに気をそらしましょう。認知症が悪化すると消える症状なので、継続する場合は悪化していない証拠でもあります。また、疑われた人の心理的サポートも必要です。
(2)何度も同じことを話したり聞き返したりする
何回聞かれても毎回普通に答えるようにするとストレスは減ります。説明は必要ですが、説得はやめましょう。本人にわかりやすいように、ゆっくり、はっきり伝えるだけで安心します。
(3)うそを言いふらす
原因は記憶障害を取りつくろううそであったり、妄想から発展したうそであったりします。また、自分を認めてもらいたい気持ちが働いて、家族以外の人に話すこともあるようです。親戚や近所の人に理解してもらうため、認知症の症状を話しておくことも大切です。
(4)歩き回って、道に迷う
家の中で迷う場合は、「トイレ」「風呂」などと張り紙をしておくと、不安感が軽減されます。家の外の場合は、普段から身元のわかるものを身につけておくか、GPS機能のついた携帯電話をもってもらいましょう。また、協力を求めるときに必要な、地元のネットワークについて調べておくことも大切です。
(5)不可解な行動や夜間興奮状態になる
せん妄は夜間に起こりやすく、昼間はうとうとしていて、夜になると活動を始めるような昼夜逆転の人によくみられます。せん妄は長く続きませんので、しばらく様子を見ながら、落ち着ける方法を探しましょう。
水分不足のときや、体調が悪いときも起こる症状なので、温かい飲み物などをゆっくり飲ませてあげるのもよいでしょう。
(6)幻覚(幻視、幻聴)が起こる
話をきちんと聞きながらも「私には見えない」ということを知らせます。ただし、否定をしないことが大切です。否定する人に対しては、マイナスの感情だけが残り、介護全体に支障が出ることがあります。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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