Question

新型コロナワクチンの副反応が2回目に強く出る理由は?

職場で集団接種を受けられることになりました。2回目接種後の副反応が心配です。

女性/20代

2021/12/21

Answer

【キーとなるのは中和抗体】

ウイルスや細菌などに感染したり、ワクチン接種をしたりすると、人の免疫機能はそれらの抗原のあらゆる箇所を認識し、認識部位ごとに反応する抗体を産生します。その中でも抗原の病原性を抑える作用のある抗体を中和抗体といいます。中和抗体は、ウイルスに結合することによって感染を防ぎ、毒素を中和する働きがあります。新型コロナウイルスの表面にあるスパイク突起物は、人の細胞に侵入する際に重要な役割を果たしています。この突起物を構成するタンパク質(以下、スパイクタンパクと呼ぶ)に反応する抗体が中和抗体になります。


【mRNAワクチンの戦略】

mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンには、スパイクタンパクを合成する遺伝情報がカプセル化されて入っています。mRNAワクチンが接種されると、人の細胞内でこの遺伝情報が翻訳され、スパイクタンパクが合成されます。すると人の免疫機能がその抗原を認識し、中和抗体が産生されます。このようにして、1回目の接種ではスパイクタンパクに対する一定量の中和抗体がつくられます。 2回目の接種で再びスパイクタンパクが合成されると、1回目の接種で産生された中和抗体が働いて1回目より強い免疫応反応が起こり、発熱や倦怠感、関節痛などの副反応がより出やすくなります。実際、2回目接種後に約3人に1人が発熱し、1回目の約10倍の頻度になっています。

※2022年1月31日時点の内容です。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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