Question

新型コロナワクチンの副反応で主な症状の発現頻度は?

自治体による新型コロナワクチン接種の申し込みをしました。副反応がどの程度の割合で出るのか教えてください。

女性/70代~

2021/12/21

Answer

現在、国内で接種できる新型コロナワクチンは、ファイザー社とモデルナ社、アストラゼネカ社のワクチンです。


いずれのワクチンも、接種後の主な副反応としては、接種部位の痛み、疲労、頭痛、筋肉痛や関節痛、悪寒、下痢、発熱などの報告があります。

これらの副反応の発生頻度については、ファイザー社と比較してモデルナ社のワクチンのほうがやや高く(5~20ポイント程度)報告されているようです。

アストラゼネカ社のワクチンは2021年7月に予防接種法での接種が決まったばかりで不明です。


副反応の多くは接種当日から翌日にかけて出現し、おおよそ1週間程度で軽快するといわれています。


ファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社それぞれのワクチン接種後の症状や頻度の報告については以下のとおりです。

●ファイザー社

接種部位の痛み(85.6%)、疲労(66.0%)、頭痛(59.4%)の報告が多く、次いで、筋肉痛(38.8%)、悪寒(36.0%)、関節痛(23.0%)、発熱(16.8%)、下痢(14.8%)、接種部位の腫れ(10.3%)です。また、1~5%の割合で、吐き気や嘔吐が報告されています。

●モデルナ社

接種部位の痛み(92.0%)、疲労(70.0%)、頭痛(64.6%)、筋肉痛(61.5%)の報告が多く、次いで、関節痛(46.3%)、悪寒(45.5%)、悪心・嘔吐(22.8%)、接種した側の腋窩リンパ節の腫れや痛み(19.8%)、発熱(15.7%)、接種部位の腫れ(14.8%)、注射部位の発赤(10.1%)です。また、遅発性反応として、接種後7日以降の接種部位の痛みや腫れ・赤みなどが報告されています。


●アストラゼネカ社

※国内の接種が始まったばかりなので海外データです。

注射部位圧痛(62.9%)、注射部位疼痛(54.7%)、疲労(51.6%)、頭痛(51.1%)の報告が多く、倦怠感(43.8%)、筋肉痛(43.5%)、発熱感(33.5%)、悪寒(31.0%)、関節痛(26.6%)、悪心(20.5%)です。その他、ごく稀ではあるものの、ワクチン接種後に血小板減少症を伴う血栓症、毛細血管漏出症候群、ギラン・バレー症候群などの脱髄疾患を発症した例が、海外で報告されています。



いずれのワクチンも、接種部位の局所反応の頻度は1回目と2回目の接種で大きな差はないとされています。


また、発熱、倦怠感、頭痛などの全身反応は、1回目の接種よりも、2回目の接種で頻度が高い傾向があります。

そのほか、年齢が上がると頻度が低くなる傾向や、男性より女性のほうがやや頻度が高い傾向があるようです。


上記以外にも、非常にまれですが、アナフィラキシーが発生したことも報告されています。

日本においては接種開始(令和3年2月17日)から6月27日までの間で、製造販売業者からアナフィラキシー疑いとして報告されたもののうち、ファイザー社ワクチンでは289件(100万回接種あたり7件)、モデルナ社ワクチンでは1件(100万回接種あたり1.0件)が専門家によりアナフィラキシーと評価されました。

しかし、アナフィラキシーを起こした多くの例で軽快しており、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないとされています。


また、接種後に死亡したと報告されているものが2021年7月2日時点で550例ほどありますが、ワクチン接種とは無関係のものも含まれている可能性があり、引き続き個々の事例について専門家による評価を行ったうえで、随時結果が公表される方向性のようです。

※2022年1月31日時点の内容です。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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