Question

陰嚢水腫の治療について

4歳の息子が陰嚢水腫といわれました。日によって大きさに差があるのですが、どんな病気なのか、どんな治療法があるか教えてください。

女性/30代

2021/12/21

Answer

陰嚢水腫は、精巣の周りに液体が溜まり、陰嚢がふくらんでいる状態です。精巣は、出生前にお腹の中から陰嚢に降りてきます。そのとき、臓器を包む膜(腹膜)も鞘状に降り、腹膜が鞘状に飛び出したものを腹膜鞘状突起(ふくまくしょうじょうとっき)と呼びます。陰嚢水腫には、腹膜鞘状突起が開いている交通性陰嚢水腫と、完全に閉じている非交通性陰嚢水腫があります。小児では交通性陰嚢水腫が多く、朝は小さく、夕方から夜に大きくなる傾向があります。腹膜鞘状突起が大きく開いていると、腸が脱出するそけいヘルニアを合併し、緊急手術となる場合もあります。陰嚢水腫は通常痛みはありません。痛む場合は、そけいヘルニアや精巣炎など別の病気を心配する必要があるので、速やかに医師の診察を受けましょう。


治療方針は、小児ではそけいヘルニアを合併していなければ、自然に消失することがあるので、1~2歳頃まで経過観察のみということもあります。一方、3歳頃になっても消失しない場合は手術も検討されます。手術は、本人が症状を気にするようになる前、一般的には就学前がすすめられます。現在、多くの治療が行われ、技術的に確立された安全な手術です。日帰り手術を行っている病院もありますが、手術は全身麻酔下で行われるのが原則です。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

関連するキーワード

子どもの悩み
ヘルニア
本サービスに掲載される情報は、医師および医療専門職等の監修の元、制作しております。監修者一覧および元となる情報はこちらからご参照ください。
みんなの家庭の医学 アプリイメージ
アプリでも

みんなの家庭の医学

歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談が利用可能

QRコード

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。