わき汗の治療と対処法について
大学生の息子のわき汗が異常に多く、汗ばむ季節になり本人も気にしています。治療を含めた対処の方法を教えてください。
女性/50代
2021/12/21
汗には体内の熱を発散させて体温を一定に保つ働きがあり、発汗は体にとって非常に大切な機能です。ただし、大量の汗のために日常生活に支障が現れる場合には、何らかの対処が必要になります。
汗が多い症状を多汗症といいますが、全身性のものと体の一部(わきの下、手のひら、足の裏など)に限って汗が多い場合とがあります。全身性多汗症の原因には、感染症や内分泌疾患、神経疾患などがあるとされており、原因が特にない原発性と呼ばれるタイプもあります。
体の一部だけに汗が異常に多い場合は、まれに何らかの疾患が原因で症状が起こっていることもありますが、子どものころからの症状の場合は、そのほとんどは原因が特にない原発性局所多汗症であることが多いようです。
原発性局所多汗症の場合、診療ガイドラインで標準的な治療が定められています。わきの下の場合は塩化アルミニウム液の外用が第一選択で、この方法で効果がみられない場合はA型ボツリヌス毒素の局注療法が行われます。そのほか、内服薬や神経ブロック、レーザー治療などが併用される場合もあります。いずれにしても症状が気になる場合には、一度は皮膚科を受診することをおすすめします。
普段の生活では、入浴やシャワーで汗や汚れを洗い流し、皮膚を清潔に保つようにしましょう。衣類、特に下着はこまめに取り換えるようにします。素材は発汗性、吸水性、乾燥性のある綿素材のものが向いています。汗をとる市販のパットを利用したり、ご自身に合う制汗剤があれば使用してもよいでしょう。
ほかに、外出時などに汗をかいた場合は、濡れたタオルで早めにふき取りましょう。また、適度な運動で健康的によい汗をかくこと、食事では動物性の食品のとりすぎないようにすることも、嫌な汗の臭いを抑える効果が期待できます。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
関連するキーワード
関連する病気
みんなの
歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談※が利用可能
※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。