乳酸脱水素酵素(LDH、LD)
最終編集日:2022/7/29
LDHは体内でブドウ糖をエネルギーに変える働きをする酵素です。肝臓をはじめ、心臓、腎臓、赤血球といったさまざまな場所でつくられ、からだのほとんどの臓器や組織に含まれています。
検査でわかること
LDHはほとんどの臓器や組織に含まれています。臓器に障害が起きたり組織が壊死したりすると細胞外に出てくるため、血液中のLDHの値が高くなります。検査で数値が高かった場合は、がん、心臓の病気、肝臓の病気、筋肉障害、血液の病気などが疑われます。
ただし、LDHの数値だけで病気を特定することはできません。病気を特定するためには、ほかの検査の結果や、LDHアイソザイム(酵素)を用いて総合的に判断します。LDHアイソザイムは5つに分類されており、どの種類の数値が高いかにより、どの臓器に異常があるかが推測できる検査です。
また、食事による数値の変動はみられませんが、運動によって高値となります。運動による数値への影響が1週間程つづく場合もあるため、検査前はできるだけ運動を控えるようにしましょう。
基準値
115〜245 U/L
(日本予防医学協会)
基準値より高い場合に疑われる病気
がん、心筋梗塞などの心臓の病気、肝炎など肝臓の病気、筋肉障害、血液の病気
監修
寺下医学事務所 医学博士
寺下謙三
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