子どもの歯列矯正 ~歯並びと食生活

最終編集日:2023/11/8

11月8日は「いい歯の日」です。

コロナ下でのマスク着用で口元が隠せるため、ここ数年は歯列矯正を始める人が増えています。このタイミングで、子どもの歯並びをできる限りよくしてあげたいと思った親も多いことでしょう。


●歯並びと食生活

子どものあごの発育と歯並びは、遺伝的な要素が強いと思われています。確かに、あごや歯の大きさなどの骨格は両親から遺伝することがあるものの、それよりも食生活や習慣などの環境要因が複雑に絡み合って歯並びが決まります。


それならば、歯並びをよくするために固いものをたくさん食べさせたらいいかというと、それは間違いです。固いものばかり偏って食べると、顎(がく)関節症を起こす可能性もあります。

しかし、顎関節症を恐れて軟らかいものばかり食べると、今度はあごの発育に影響が及び、かむ力が十分に育たない、歯肉の発達に悪影響を与えるといったことも考えられます。

子どものあごや歯を健やかに成長させるには、固いものから軟らかいものまで、いろいろなものをバラエティー豊かに食べることが大切です。歯並びを気にしすぎて、どちらかに偏ることがないよう気をつけましょう。


●歯列矯正で期待できること

歯列矯正には、歯並びを改善するだけでなく、かみ合わせの改善、むし歯などの歯科疾患の予防、あごの成長発育障害の予防、発音やからだのバランスの改善など、口の中だけでなく、QOL(生活の質)の向上が期待できます。


子どもの矯正治療を始めるタイミングは、歯やあごの状態に加え、症状、年齢、心の問題などを含めて考慮するとよいでしょう。

乳歯と永久歯が混ざり合う7〜9歳頃からスタートする早期治療と、永久歯が生えそろってからスタートする本格治療の2種類があります。骨格や生え方などによって早期に治療を開始したほうがよい場合もありますが、永久歯がしっかりかみ合うことが大切です。矯正歯科で相談しながら、最適なタイミングでスタートすることが望ましいでしょう。

監修

保健同人フロンティアメディカルチーム

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