背中が曲がる

最終編集日:2024/1/19

概要

激しい外傷などがないかぎり、急に背中が曲がるという症状が起きることはありません。人はもともと背中が少し曲がっていて、これでバランスをとっています。これを生理的彎曲(わんきょく)といいます。背中が曲がるという症状は、加齢とともに起こると思われがちですが、子どもや若い人でも起こることがあります。


●子どもや若い人

子どもが学校での健康診断で指摘されるケースがあるのが脊柱側彎症です。背中から見ると、両肩の高さや腰の位置が違っていたり、前屈したときに左右の肩甲骨の突き出し具合が違ったりしてわかります。

成長期のため、症状が悪化しないようにしっかりと経過観察をしていくことが必要です。また、ストレッチや運動で筋肉をつけるなどの対策も必要です。


●中年から高齢者

中年から高齢者にかけて多い疾患が変形性脊椎症です。高齢になると骨粗鬆症や脊椎の圧迫骨折などで背中が曲がることもあります。

ただ、加齢で背中が曲がる症状は、元に戻すことはできません。ストレッチや軽い筋トレなどで適度にからだを動かして、症状の進行を少しでも遅らせることが大切です

受診の目安

救急車を呼ぶ・ただちに医療機関を受診

・動けなくなっている

・激しい痛みがつづいている

医療機関を受診

・学校の検診で脊柱側彎症といわれた

・ささいなことで骨折してしまう

・背中が曲がって日常生活に支障が出ている

・徐々に背中が曲がって筋力が衰えたような気がする

様子をみる

・高齢である

・骨粗鬆症と診断されている

セルフケア

背骨が曲がるという症状は、原因もさまざまで個人差が大きいのも特徴です。神経性の疾患、例えば筋ジストロフィーなどで徐々に背骨が曲がるなどの症状が出ることもあります。日常生活に支障が出る場合や、ほかの症状を併発している場合は医師の診察が必要です。

考えられる病気

監修

寺下医学事務所 医学博士

寺下謙三

関連するキーワード

骨粗鬆症
骨折
高齢期
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